2008年 07月 09日
『砂時計』 |
数日前の新聞にポーランド文学者で翻訳家、詩人の工藤幸雄氏が7月5日に亡くなったという訃報が出ていた。私が読んだ幾つかのポーランド文学作品は全て彼の翻訳であり、読売文学賞を受賞した『ブルーノ・シュルツ全集』(新潮社)は今でも本棚に鎮座している。
そもそもなぜブルーノ・シュルツの作品を読むようになったのか。そのきっかけは、カンヌ映画祭審査員賞受賞も受賞したヴォイチェフ・イエジー・ハス監督の映画『砂時計(Sanatorium Pod Klepsydra)』(1973年)だった。それは同名の作品にその他の短編の要素も取り込み、捻れた時空間の中で摩訶不思議に変化する世界を鮮やかな色彩感で描いたもの。シュルツ作品の映画ではブラザーズ・クエイの『ストリート・オブ・クロコダイル』(1986年)が有名だが、彼らも絶対ハス監督のこの映画に影響を受けていると思う。
その『砂時計』をテーマに作られたCDもある。クラクフ・クレズマー・バンドによる『Sanatorium Under the Sign of the Hourglass — a tribute to Bruno Schulz/The Cracow Klezmer Band plays the music of John Zorn" target="_blank">Sanatorium Under the Sign of the Hourglass — a tribute to Bruno Schulz/The Cracow Klezmer Band plays the music of John Zorn』(Tzadik TZ7349)。作曲はジョン・ゾーン、 シュールなイメージを喚起させるJaroslaw Besterの編曲が効いている。以前jazztokyoに書いたレビューはコチラ>>>
工藤幸雄氏は翻訳者として、紹介者として貴重なお仕事をなさった方だったとつくづく思う。ご冥福をお祈りいたします。
そもそもなぜブルーノ・シュルツの作品を読むようになったのか。そのきっかけは、カンヌ映画祭審査員賞受賞も受賞したヴォイチェフ・イエジー・ハス監督の映画『砂時計(Sanatorium Pod Klepsydra)』(1973年)だった。それは同名の作品にその他の短編の要素も取り込み、捻れた時空間の中で摩訶不思議に変化する世界を鮮やかな色彩感で描いたもの。シュルツ作品の映画ではブラザーズ・クエイの『ストリート・オブ・クロコダイル』(1986年)が有名だが、彼らも絶対ハス監督のこの映画に影響を受けていると思う。
その『砂時計』をテーマに作られたCDもある。クラクフ・クレズマー・バンドによる『Sanatorium Under the Sign of the Hourglass — a tribute to Bruno Schulz/The Cracow Klezmer Band plays the music of John Zorn" target="_blank">Sanatorium Under the Sign of the Hourglass — a tribute to Bruno Schulz/The Cracow Klezmer Band plays the music of John Zorn』(Tzadik TZ7349)。作曲はジョン・ゾーン、 シュールなイメージを喚起させるJaroslaw Besterの編曲が効いている。以前jazztokyoに書いたレビューはコチラ>>>
工藤幸雄氏は翻訳者として、紹介者として貴重なお仕事をなさった方だったとつくづく思う。ご冥福をお祈りいたします。
by kazuey1113
| 2008-07-09 19:55
| obituary