2009年 03月 25日
Jazz in Deutschland |
Jazz in Deutschlandと題した3枚組CDセット全4巻がBear Family Recordsから発売された。いづれもブックレット付。レーベルのHPはコチラ>>>
第1巻は「ケイク・ウォークからジャズ」、1899年から1932年までの貴重な録音。中には黒人レビュー、チョコレート・キディーズを率いたサム・ウッディングのオーケストラ、世界初の音大ジャズ科の生徒によるビッグ・バンド演奏なども収録されている。特に1枚目は録音は貴重だが、やはり聞いていて眠くなってしまった。しかし、これで昔の人はダンスしていたのだから…。第2巻は「スウィング時代」、ヒトラー政権下、また戦後のジャズ。ドイツ版スウィング・バンドの録音に交じってアデレイド・ホールの唄も。ナチスもジャズは止められなかった。第3巻は「新しい風」、デキシーランド・リバイバル、東独のモダンジャズ、(西)独のモダンジャズ。フランク・メービス、ルディ・マハールらのデァ・ローテ・ベライヒやニルス・ヴォグラムなど最近注目のミュージシャンの演奏も収録されている。第4巻は「ドイツにおけるジャズからドイツ・ジャズへ」、ギュンター・ハンペル・クインテットによる初期フリーからペーター・コヴァルト、ペーター・ブロッツマンなど、そしてルードヴィッヒ・ペトロフスキーなど旧東独のミュージシャンの演奏もあり、フリーでも東西の違いがわかるようになっている。また、ジャズ・ロック、アシッド・ジャズ、エスノ・ジャズ、NUジャズまでバラエティに富んだ内容。
クロノジカルに編集されたCDセットはいろいろ発売されているが、20世紀初頭のダンス音楽からフリー、現代までを網羅しているというのがスゴイ。日本ではまずこうはいかないだろう。ドイツ人ならではの生真面目さがこういう企画では効を奏しているな、と思った。ジャズという言葉で括られる音楽の広がりがわかって面白い。
いちまい、にまい、さんまいと仕事をしながらぼちぼち聴いている最中だ。第2巻まではそれも可能だったのだが、第4巻は仕事中のBGMにはなりそうもない、と思う。
ちなみに購入はレーベルHP(オンラインショップは英語あり)や独アマゾンで出来る。
by kazuey1113
| 2009-03-25 21:31
| new release