横井一江のブログ "jazz,improvised music...and beyond"


by kazuey1113

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ピアニスト、ドン・フリードマンが6月30日に亡くなった。1935年5月4日サンフランシスコ生まれ。享年81。50年代初めから西海岸でデクスター・ゴードン、ショーティ・ロジャース、バディ・デフランコ、チェット・ベイカー、オーネット・コールマンなどと共演。1958年にニューヨークに移住、ディック・ヘイムズのピアニストなどを務め、1961年Riversideから『ア・デイ・イン・ザ・シティ』(1961)、続いて代表作となる『サークル・ワルツ』(1962)を発表。ニューヨークに移って最初の数ヶ月間同居していたスコット・ラファロとの録音は後に『スコット・ラファロの思い出』(カメラータ・トウキョウ)としてリリースされた。『Metamorphosis』(Prestige, 1966)後は、アルバムを出す機会に恵まれなかったが、1975年にイースト・ウインドから『ホープ・フォア・トゥモロウ』をリリース。1986年からベーシスト中山英二と共に日本を6回ツアーし、共演盤も制作された。最新作は『Nite Lites』 (Fresh Sound, 2015)。また、ニューヨーク大学で長年教鞭をとっていた。

JazzWaxの記事はコチラ>>>
↑上記記事にはインタビューも掲載されていて、50年代の西海岸演奏を始めた頃のこと、スコット・ラファロのことなどを語っている。
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by kazuey1113 | 2016-07-07 08:20 | obituary
メールス・フェスティヴァル最終日のプレス・コンファレンスにおける音楽監督ライナー・ミヒャルケの辞意表明から約1ヶ月、金曜日(6月18日)にメールス市役所で行われたメールス・フェスティヴァルの将来についての会合の結果を伝えるプレス・リリースが昨日(6月20日)出された。

会議の参加者は、メールス市議会に議席を持つ各会派のリーダー、Moers Kultur GmbH監査役会議長、文化部のコミッショナー、メールス市長、Moers Kultur GmbHのCEOと芸術監督。プレス・リリースによると、メールス・フェスティヴァルの存続と将来について、建設的とはいえないものの有意義な結果が得られたとしている。このような観点から、メールス市長の提案により、Moers Kultur GmbHのCEOディレク・ホーヘンストレーターと芸術監督ライナー・ミヒャルケは辞意を撤回することを同意するに至った。

無難に解決されてよかったというところ。前音楽監督ブーカルト・ヘネンがまだ20代のころ個人的に始めたメールス・フェスティヴァルがこれだけ世界的に知られるようになったのは、時代の先を読むアンテナだったからであり、現在もその路線を引き継ぎ、音楽監督の目を通した現在の状況論を呈示していると思う。ブーカルト・ヘネンにインタビューした時に彼も言っていたが、音楽監督はあちこちからの圧力がかかり、プログラミングについても最善の妥協を強いられている。単なるコマーシャル・イベントになっては、このフェスティヴァルの存在意義はない。また、フェスティヴァルの存在はメールスのような小規模な市にとっては大きい筈だ。音楽監督の意図が十分に反映されるようなプログラミングで今後もフェスティヴァルが行われることを願う。
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by kazuey1113 | 2016-06-21 08:16 | informaion

JJA Jazz Award 2016

6月15日にJJA Jazz Award 2016の授賞パーティが行われ、5月15日に発表された音楽家部門受賞者に続き、ジャーナリスト部門受賞者も発表された。

音楽家部門の功労賞には2016年度のピューリッツアー賞の受賞者でもあるヘンリー・スレッギル、ミュージシャン・オブ・イヤーにはマリア・シュナイダー、新人賞にカマシ・ワシントンが選ばれた。マリア・シュナイダーは作曲、編曲、レコード:『The Thompson Fields 』、ラージ・アンサンブルも制覇。受賞者は他に男性ヴォーカル:グレゴリー・ポッター、女性ヴォーカル:セシル・マクロリン、ミッド・サイズ・アンサンブル:マイラ・メルフォード、トリオ:ヴィージェー・アイヤー、トランペット:ワダダ・レオ・スミス、アルトサックス:ルドレシュ・マハンサッパ、テナーサックス:チャールス・ロイド、ギター:メアリー・ハルヴァーソン、ドラムス:ジャック・ディジョネットなど。

ジャーナリスト部門功労賞はテッド・パンケン、他に定期刊行物:ダウンビート、ブログ:イーサン・アイヴァーソン、書籍:ジョン・F・スゥエッド著『Billie Holiday: The Musician and the Myth』などが受賞。

受賞者一覧はコチラ>>>

ノミネート一覧はコチラ>>>

The Jazz Journalist Association(JJA)は国際的な組織だが、アメリカ在住の会員が圧倒的に多いので、JJA Jazz Awardはアメリカでの評価を知ることが出来て興味深い。
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by kazuey1113 | 2016-06-16 07:59 | informaion
6月13日、2017年度NEA(全米芸術基金)ジャズ・マスターズの受賞者が発表された。ジャズ・マスターはNEAによる生涯功労賞で存命の人物にのみ授与され、音楽家だけではなく評論家やプロデューサーにも授与される。第一回のサン・ラ、ディジー・ガレスピー、ロイ・エルドリッジに始まり、過去の受賞者には錚々たる名前が並ぶ。日本人では穐吉敏子が2007年に受賞している。2017年度受賞者は、ディー・ディー・ブリッジウォーター、ディヴ・ホランド、ディック・ハイマン、ドクター・ロニー・スミス、評論家のアイラ・ギトラー。賞金はUS$25,000。2017年4月3日にケネディ・センターで授賞式とコンサートが行われる。

NEAの発表はコチラ>>>

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by kazuey1113 | 2016-06-15 08:01 | informaion

ベルリン・ジャズ祭2016

11月1日から6日まで開催される第53回ベルリン・ジャズ祭の概要が発表になった。昨年に引き続き音楽監督はイギリス人ジャーナリストのリチャード・ウィリアムス。今年はベルリンとニューヨーク・ブルックリンに焦点を当てたプログラムが予定されている。

50年前ベルリン・ジャズ祭でセンセーショナルなデビューをしたアレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハ率いるグローブ・ユニティ・オーケストラのホームでの記念コンサートのメンバーにはエヴァン・パーカー、マンフレッド・ショーフなどが予定されている。10年前の40周年記念コンサート後にメンバーらと食事をしていた時に「今度は50周年だね」と話をしていたのだが、本当に50周年記念コンサートが実現するとは。リーダーが健在で50周年を迎えることが出来たジャズ・オーケストラは他にないのではないかと思う。

ベルリン勢ではユリア・ヒュルスマン、アキム・カウフマンなど。高瀬アキもイングリッド・ラウブロック、シャルロッテ・グレイヴとのそれぞれのデュオ・コンサートが予定されている。現在ブルックリン・シーンで活躍しているミュージシャンではメアリー・ハルヴァーソン、イングリッド・ラウブロック、スティーヴ・レーマンなど。ベテラン勢ではジャック・ディジョネット、ワダダ・レオ・スミス、またブラッド・メルドー+ジョシュア・レッドマン、ニック・ベルチェなども出演。

若手では個人的に期待しているフランスのイヴ・リッサ・ホワイト・デザート・オーケストラも出演。このオーケストラにはノルウェーのトランペッター、アイヴィン・ロンニングが参加している。(彼についてJazzTokyoに書いた記事はコチラ>>>)また、11月にはオーケストラのCDがリリースされる予定。以前に書いたイヴ・リッサのソロピアノCD『des pas sur la neige』のレビューはコチラ>>>

正式なプログラムが発表になり、前売りが開始されるのは9月。

詳細はコチラ>>>

追記:アキフ・カウフマンのプロジェクトには内橋和久がジェリー・ヘミングウェイらと共に出演する予定。

音楽監督にとってはきっと闘いがあり、妥協も強いられたと思う。それでも、有名どころばかり入れ替わり立ち替わりで、新鮮味に欠ける日本のジャズ祭に比べるとずっと刺激的!これでも多分向こうではあーだこーだ言われるのだろうけれど…。どうして日本ではこういうプログラムが組めないのだろう…
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by kazuey1113 | 2016-06-14 21:16 | informaion
5月13日から16日に開催されたメールス・フェスティヴァルは無事終了。しかし、最終日の記者発表会で思わぬ出来事があった。このフェスティヴァルを始めたブーカルト・ヘネンから音楽監督を引き継ぎ、2006年からその任にあたっていたライナー・ミヒャルケが、2020年まで任期が残っているにもかかわらず突然辞意を表明したのだ。理由は、財政面での混乱が続き、将来的にどのようにフェスティヴァルを継続させるのか不確実になったからだという。実際、今年初めには財政面のことから混乱があったようだ。また、ミヒャルケはこれを機会にフェスティヴァルの今後について議論してほしいと語っている。コチラ>>>

ニュースはドイツ国内外に伝わったのだが、これを受け、メールス・フェスティヴァルに対して2015年度EJN Awardを授与したヨーロッパ・ジャズ・ネットワーク(EJN)の役員会は、ライナー・ミヒャルケに援助を惜しまないと発表した。EJN Awardは冒険的なプログラミングのイベントを開催したオーガナイザーに与えらえる賞で、メールスの受賞理由は40年以上に亘ってジャズ・即興音楽・その周辺音楽のヨーロッパで最も冒険的なイベントを行ってきたからだった。コチラ>>>

メールス・フェスティヴァルの今後はまだ未定である。来年以降もライナー・ミヒャルケが音楽監督に留まるのか、新たな音楽監督が任命されるのか、あるいはフェスティヴァルは今年が最後になるのか…。

商業ベースの興業とは一線を画したメールス・フェスティヴァルのプログラミングは、現代の音楽シーンを伝えるメディアだった。ブーカルト・ヘネン音楽監督時代から、特にフリージャズ・ファンの間では知名度があり、重要視されている海外のジャズ祭で、そのステージに立った日本人ミュージシャンも山下洋輔から渋さ知らズまで数多い。今後もよりよい形で継続することを切に願う。

*今年もフェスティヴァル終了後半年間はARTE Concertのサイトでメイン・プログラムの全コンサートのストリーミングが閲覧できる。
コチラ>>>

続報あり。コチラ>>>

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by kazuey1113 | 2016-06-09 21:09 | informaion

『佐藤允彦/標準戯楽』

c0098087_19212297.jpg佐藤允彦の戯楽シリーズ第4作目完結編(最終作?)の『標準戯楽』がリリースされた。お題はスタンダード、ゆえに「標準」。ジャズファンなら誰でも知っている名曲をいかに「改造」したのか?タイトルを見れば原曲は想像がつくし、ライナーノートにはどのように「改造」したのか本人による解説(種明かし)も載っている。

しかし、ここで提案したい。まずは何も見ず、読まずに聴く。それからタイトルを見て、解説を読む。そして、もう一度聴き直す。ただ聞き流すより、そのほうがずっと面白い!と私は思います。

7月27日(水)には新宿ピットインで発売記念ライヴを行うとのこと。

こういう機会なので、JazzTokyo No.218のカバーストーリーは佐藤允彦に。コチラ>>>

また、JazzTokyoのサーバー引っ越し以来読めなくなっていた「佐藤允彦インタビュー ~富樫雅彦を語る~」も復活!コチラ>>>
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by kazuey1113 | 2016-06-09 19:33 | column
4月15日高瀬アキ&佐藤允彦@公園通りクラシックスにご来場いただいた皆様、関係者の方々、どうもありがとうございました!今年は尊敬する先輩とのデュオをやりたいとの希望で「秋のアキ」は11月17日(木)坂田明さんとのデュオ@新宿ピットインです!

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昨2015年6月、初共演を果たした高瀬アキと佐藤允彦。前回はピアノとチェンバロ、ピアノとキーボードという組み合わせだったが、今回は2台ピアノによるデュオ!
ベルリンを拠点に世界的に活躍する高瀬と日本を代表するピアニストで国際的な評価も高い佐藤、それぞれ即興演奏を身上とする演奏家だけに、どのような展開となるかは当日のお楽しみ!

4月15日(金)
公園通りクラシックス
東京都渋谷区宇田川町19-5 東京山手教会B1F
地図はコチラ>>>
開場: 19:00 開演: 19:30
料金:予約¥3,000 当日¥3,500
予約・お問い合わせはコチラから>>>

一回限りのライヴなのでお見逃しなく!!!
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photo:Kazue Yokoi
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photo: Dagmar Gebers

追記:
*4月の高瀬アキ関連ライヴ

大人のための音楽会
高瀬アキ(ピアノ)+ 岡登志子(ダンス)
プログラムは2部構成で、2007年から即興や舞台作品で共演している2人によるパフォーマンス「即興とPartita」とダンサーとの即興ミーティング「リズムが躍る」。

2016年4月8日(金)19:00-
会場:岡本好文園ホール  神戸市東灘区岡本1-14-14
〈アクセス〉阪急岡本駅から徒歩1分、JR摂津本山駅から徒歩5分
料金:3,000円 (ペア5,000円)
主催:Ensemble Sonne
ご予約:info@ensemblesonne.com
詳しくはコチラ>>>

伊藤君子(vo)&高瀬アキ(p)
2010年に、日本を代表する詩人白石かずこと、日独で高い評価を得ているベルリン在住の作家・詩人の多和田葉子の詩に高瀬アキが作曲、共演したCD『まっかなおひるね/』(Videoarts Music)をリリースした伊藤君子が、高瀬を迎えて2箇所でコンサート/ライヴを行う。プログラムはCD収録曲を中心に交えたエリントンの作品など。

4月10日(日)芦屋 レフト・アローン
4月12日(火)広島 オリエンタルホテル
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by kazuey1113 | 2016-04-15 18:30 | informaion
今年も5月13日から16日にかけてメールス・フェスティヴァルが開催される。

プログラムは、『博士と彼女のセオリー』でゴールデングローブ賞作曲賞を受賞、今年公開される『ボーダーライン』でもアカデミー賞にノミネートされたヨハン・ヨハンソンの初監督作品『End of Summer』を上映しながらライヴで演奏するというプロジェクト、またハリエット・タブマン・トリオとカサンドラ・ウィルソンによる”Black Sun”、ベッカ・スティーブンス&ジェイコブ・コリアーなど現在注目されるミュージシャンなど。

なによりも興味があるのが、若手が多く出演すること。玉石混交かもしれないが是非観たいので有名ミュージシャンだけではなく全部ストリーミングしてほしい。

本会場でのコンサートの他、朝と夜にはセッションも行われる。

詳しくはコチラ>>> 
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by kazuey1113 | 2016-04-05 07:49 | informaion
エヴァン・パーカーが再び来日する!

エヴァン・パーカーが70年代、マルチフォニックスと循環呼吸を融合させた奏法でサキソフォン演奏に革新をもたらし、また近年はエレクトロ・アコースティック・アンサンブルにも取り組んでいることは、改めて説明するまでもないだろう。昨2015年も土取利行の招きで来日し、「超フリージャズ・コンサート・ツアー」(土取利行、エヴァン・パーカー、ウィリアム・パーカー)を行ったことは記憶に新しい。

今回はjazz&NOWの企画で日本各地でソロおよびゲストを迎えてツアーを行う。

4月3日(日)saxophone solo 
大阪 島之内教会
http://ompasha.blog.shinobi.jp/Entry/287

4月4日(月)with 鈴木昭男(self build instruments)
神戸・塩屋 旧グッゲンハイム邸
http://www.nedogu.com/blog/archives/13613

4月6日(水)solo and duo with 島田英明(violin)
金沢21世紀美術館 シアター21
https://sites.google.com/site/hsppico/live

4月8日(金)with ジョエル・ライアン(sample and signal processing)、木村まり(violin)、石川高(笙 sho)
東京・西麻布 スーパー・デラックス

4月9日(土)with 高橋悠治(piano)
埼玉・深谷 ホール・エッグファーム

4月10日(日) saxophone solo [SOLD OUT]
千葉・稲毛 キャンディ
*予約受付終了。当日券もございません。何卒ご了承ください。

桜の咲く季節の来日をエヴァンは楽しみにしているとのこと!!!
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↑麻布十番にあったデラックスで、エヴァン・パーカーのソロ・ライヴが行われた日に撮影した写真(2000年)。デラックスはスーパー・デラックスの前身となったスペースで月1回くらい実験的な音楽のライヴを行っていた。この時は寺内さんがjazz&NOWの名前を故中村邦雄氏から弾き継いで初めての招聘で、エレクトロ・アコースティック・カルテットでのツアーだった。
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by kazuey1113 | 2016-03-15 08:00 | informaion