横井一江のブログ "jazz,improvised music...and beyond"


by kazuey1113

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秋のアキ2011

高瀬アキが11月に帰国し、各地で公演・ライヴを行う。

c0098087_19295258.jpg今回は決まったユニットでのツアーではなく、定例公演となった多和田葉子と高瀬アキのシアターΧでの言葉と音楽のパフォーマンス『晩秋のカバレット』を皮切りに、新宿ピットインでは7月に発売されたCD『BEAUTY IS THE THING』(doubtmusic)(以前に書いたブログ記事はコチラ>>>)で共演している内橋和久を迎えたセット、高瀬唯一の日本発プロジェクトであるT.I.T.トリオ(高瀬アキ(p)、井野信義(b)、田中徳崇(ds))、日本では初共演となるMiya(fl)とのデュオ、ピアノ・ソロ、また隔年で音楽を担当しているダンス・カンパニー「アンサンブル・ゾネ」の公演でも演奏を行う。

11月20日(日) 東京 シアターΧ
ベルリンから気まぐれて
第10回 シアターΧ 晩秋のカバレット2011 Special
『菌じられた遊び』
多和田葉子(朗読)+高瀬アキ(ピアノ)

11月21日(月)、22日(火) 東京 早稲田大学
多和田葉子(朗読)+高瀬アキ(ピアノ)
詳しくはコチラ>>>

11月23日(水・祝)新宿ピットイン 
高瀬アキ(p) 内橋和久(g,etc.) 井野信義(b)

11月25日(金) 新潟 ジャズ・フラッシュ
高瀬アキ・ソロ

11月27日(日) 東京 学芸大学 珈琲美学
夢宵宮Vol.8 Miya(fl) 高瀬アキ(p)

11月28日(月)、29日(火) 東京 シアターΧ
アンサンブル・ゾネ公演「Still moving2 穏やかな不協和音」
振付・演出:岡登志子、音楽・演奏:高瀬アキ
出演:垣尾優、中村恩恵、大前光市、アンサンブル・ゾネ
詳しくはコチラ>>>

11月30日(水) 秋田 ゲストハウス・ヴァレリアーノ 
T.I.T.トリオ:高瀬アキ(p)、井野信義(b)、田中徳崇(ds)
チケット&問い合わせ先:伊藤つと虫 090-4639 8888
フライヤー(詳細)はコチラ>>>

12月4日(日) 神戸 Art Theater dB 神戸
“Klang Tanz” Vol.4
岡登志子(ダンス)、高瀬アキ(p)
同時開催:「即興のためのワークショップ」14:30 - 16:00
詳細はコチラ>>>

c0098087_19335046.jpg高瀬アキはハン・ベニンク(ds)とのデュオによるCD『TWO FOR TWO / Aki Takase & Han Bennink』(Intakt)を今秋リリースしたばかり。こちらは完全即興演奏の『BEAUTY IS THE THING』とは対照的に高瀬のオリジナルを中心に短い作品を取り上げている。二人の相性は抜群!インテンポでスウィングする時もブラッシュ・ワークでもベニンクならではのプレイが聴ける快作!

*なお予定は変更になる場合があります。コチラで情報を更新中>>>
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by kazuey1113 | 2011-10-27 19:46 | informaion
c0098087_210253.jpgエラ・フィッツジェラルドの1964年来日公演の音源(未発表)が『Ella in Japan』としてCD化された。1964年はそれまでになくジャズ・ミュージシャンの来日公演が多かった年で、その幕開けがエラだった。バックはロイ・エルドリッジ・カルテットでピアノはトミー・フラナガン。日本語も交えるというサービス精神も。この時期のエラは全盛期、いわずもがなだがスキャットも抜群、やっぱりいい!聴かせてくれる!

c0098087_2105712.jpgアルゼンチンの歌手リヒア・ピロを知ったのは、『ソー・イン・ラヴ~ジャズ・アンド・スタンダーズ』というアルバムにおいてだった。(以前に書いたブログ記事はコチラ>>>
その彼女の新譜『奇妙な果実』がリリースされた。プレイヤーにCDをのせたら、まず《グッドバイ・ポーク・パイ・ハット》が流れてきたので嬉しくなった。好きな曲なのである。チャールス・ミンガスがレスター・ヤングの訃報を聞いて書いたというよく知られた曲だが、彼女の唄にレスター・ヤングのスムースなレガート奏法で吹くサックス、その漂うような寛いだ感覚を思い起こしていた。表題曲《奇妙な果実》はとても難しい曲だが、ビリー・ホリディの歌い方を踏襲しつつも淡々と、だが丁寧に歌っていることで、詩の世界を浮かび上がらせているのには好感。他に《朝日のようにさわやかに》やポリスのヒット曲《孤独のメッセージ》あるいは《チェンジ・ザ・ワールド》、また《ノーチェ・デ・ロンダ》などを唄っている。

確かにそのとおりの選曲とはいえ、国内盤では原盤にはないサブタイトル「ジャズ・アンド・スタンダース」をつけているのは、いかがなものかと。どうも安っぽい感じがしてしまう。ジャケットも原盤と違って美人な彼女の写真を使用している。日本のボーカル・ファン向けということなのはわかるが…。(元のジャケットは彼女のサイトにある。コチラ>>>

歌手に対してはかなり好みがあって、音程がフラフラする歌い手だと船酔いしそうになるし、ベタベタしていたり、感情移入型の歌手は生理的に受け付けない。世のおじさま方と違って、美人であれば歌が下手でもそれが返って可愛くてよいとはならないのである。でも、リヒア・ピロの伸びやかな歌い方、僅かに紗のかかった声質は好きだ。天は二物を与えずというが、彼女の場合は別だとつくづく思う。(羨ましい…)
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by kazuey1113 | 2011-10-26 22:39 | new release

トニー・ジャット

少し前のことである。友人と話をしていて、歴史学者のトニー・ジャットがルー・ゲーリック病で昨年亡くなっていたことを知った。新聞で報じられたのかもしれないが、隅っこの訃報欄まで普段はきちんと読んでいないので気がつかなかったのだろう。彼の著書『ヨーロッパ戦後史(上、下)』(みすず書房)には蒙を啓かれた。今、スティーヴ・ジョブズの伝記本が出たばかりである。それはそれで私も読みたい。だが、その数パーセントも売れていない本から実は多くを勉強させてもらったのだ。例えニッチな音楽ジャンルにせよ、ヨーロッパのそれを語るにはヨーロッパを知らねばなるまい。その空気に、またそこで生きる人達の生活感に触れる機会はいろいろあった。ゆえに、ジャットのテキストがレイヤーとしてそれに重なり、より立体的に物事を理解する助けになったことは間違いない。世に「学者」と名乗る人は多いが、無用なペーパーが大量生産される中、ジャットのような人物はごくごく稀である。世界情勢がめまぐるしく動く今、彼は現状をどう分析し、また後世に書き残すのか知りたかった。道半ばと感じたのは『荒廃する世界の中で』を読んだからかもしれない。自伝的著書『記憶の山荘』も読みたいが、今は読書時間がとれる状況にないのがツライ…。
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by kazuey1113 | 2011-10-25 21:10 | misc.

『坂田明/平家物語』

c0098087_2072760.jpg坂田明/平家物語』(doubtmusic)、このCDを買って帰った日に一度聴き、後日もう一度きちんと聴こうと思ってCDプレイヤーにのせて、それを聴きながらパソコンのtwitterのタイムラインを追っていた。こともあろうにカダフィ大佐が捕まった、負傷しているが生存、いや死んだ、という情報が錯綜している。なんという偶然。まさにその世界ではないか。しばらく呆然と音を聞いていた。

そんなことはさておき、坂田の語りのスゴミと墨汁を含んだ筆の描くモノクロームの世界を想起させるアルトとクラリネットの演奏には参った。古典は古典にあらず。現代を映す鏡でもある。秀作というよりは怪作、怪作というよりは快作。個人的な感想にすぎないが、時代がワープして、現実の姿が意図せずとも現れてくる。しかし、どうして今これがリリースされたのか。ちょっとコワくなった。と同時に、坂田明という音楽家のスゴさを知ったのである。
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by kazuey1113 | 2011-10-25 20:35 | new release
web magazine"jazztokyo"は諸般の事情から今月から月刊となった。今回の連載フォト・エッセイはイレーネ・シュヴァイツアー。先頃来日したペーター・ブロッツマンの70歳とは思えないブロウと気力に脱帽したばかりだが、フリー・ミュージックの世界では女性ミュージシャンの草分けだったシュヴァイツァーも今年古稀を迎えた。4月にはそれを記念したソロ・コンサートをチューリッヒで行っている。
コチラ>>>

ブロッツマンと共に来日したポール・ニルセン・ラヴの話を聞きいていて、世代の違いをつくづく感じた。時代の中でひとつのムーヴメントを創り上げた60代後半から70代のミュージシャンは否が応でも時代を背負っている。それがない身軽さというのもまたよしなのだが、そのことは別の機会に書きたいと思う。

別写真(表紙の写真)をモノクロ・バージョンで。
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連載と表紙は隔回なので来月はお休み。12月更新の表紙は10月来日時のブロッツマンの写真で今年を締めようと考えている。
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by kazuey1113 | 2011-10-24 22:11 | column

イケメン・ウード3兄弟

c0098087_2115272.jpg季節によって聴きたい音楽というのは随分と変わるものだと夏が訪れる度に思う。酷暑の東京の夏にはシュトックハウゼンは似合わないという具合に。夏至から秋分の日あたりまでは、ヨーロッパでも南、さらに中近東やマグレブあたりの音楽のほうが楽しめる。

そういう季節にCD Review(@jazztokyo)と言われたので、パレスチナ出身の兄弟ウード・トリオ『ル・トリオ・ジュブラン/アスファール~旅するかぎり』を取り上げた。
コチラ>>>

新譜というには数ヶ月経っていたので日本の基準ではそれほど「新しく」はないのだが、6月の拙著『アヴァンギャルド・ジャズ ヨーロッパ・フリーの軌跡』 出版記念イベントの客入りの時に長兄サミール・ジュブランのCD『Tamaas/Samir Joubran』をかけたということもあったので。

なぜフリーではなくそのような音盤をかけたのかというと、初めてベルリン・ジャズ祭に行った時に、ウード奏者をフィーチャーしたプロジェクトが3つ出ていて、日本とヨーロッパでは地政学的に中近東との距離感が違うなと実感したということと、メールス・ジャズ祭ではワールド・ミュージックの「これは!」というミュージシャンを観ることが出来たからである。彼らの存在を知ったのもメールスだった。フリーやコンテンポラリーなジャズの最前線だけではなくて、ワイドレンジで世界を見ていたブーカルト・へネンの慧眼には今もって感心させられる。
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by kazuey1113 | 2011-10-24 21:35 | new release

『佐藤允彦/江戸戯楽』

c0098087_20503389.jpg『江戸戯楽』とは佐藤允彦師匠によるジャズ出囃子集。なかなか凝ったつくりで、村上寛の叩く《一番太鼓》で始まり、《前座の上り》、そして古今亭志ん生の《一丁入り》と続く。アルバム構成も寄席に見立てたところがあって、出囃子だけではなく寄席に関わりあいのある曲も取り上げている。英文曲名もまた遊んでいて、佐藤師匠との共演もある古今亭志ん彌の出囃子《元禄花見踊り》が《Gen-rock》という具合だ。しかも、出囃子でありながら、全くもってジャズ!!!

ジャズと落語には「即興性」を含めて相通じるところが多いとはよく言われるところ。ジャズファンで落語ファンも多いし、噺家の師匠にジャズ好きも少なからず。きっと落語について蘊蓄を語れるほどの人ならば、落語には浅識の私の数倍面白いのだろうな、と。

とはいえ、落語を深く知る人もそうでない人も楽しませてしまうところが、巧者3人(佐藤允彦、加藤真一、村上寛)の技。江戸の遊びゴゴロ、洒脱さをジャズで聴かせてくれる。楽しい~…。

9月20日発売。詳しくはコチラ>>>

「戯楽」といえば、佐藤師匠は『巴翁戯楽』というCDもリリースしている。
コチラ>>>
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by kazuey1113 | 2011-10-19 21:16 | new release
今年はポーランドがEU議長国になったこともあって、各国で文化省傘下機関AMIが主催するポーランド文化を紹介するイベントが行われている。11月上旬に開催されるベルリン・ジャズ祭のテーマのひとつもポーランド。コチラ>>>

日本でも演劇やグラフィックデザインなどのポーランド文化を紹介する企画の一環として、次代を担う注目のミュージシャンを招いた2つのイベントが11月に行われる。

ひとつは、emfp (Exploratory Music From Poland)というエレクトロ・アコースティック・ミュージックをリードするロバート・ピオトロヴィッチ、サウンド・ヴィジュアル・アーティストとして世界で活躍するアンナ・ザラドニ等、ポーランドのエレクトロニクス・エクスペリメンタルミュージック分野のアーティスト達を集めたプロジェクトによる公演。emfpはヨーロッパでCDが高く評価され、2010年ロンドンCafé OTCでのミニコンサートに続き、2011年秋ヨーロッパ主要都市をツアーしている。六本木スーパーデラックスでの公演では、emfpにオプトロン奏者、伊東篤宏 と雑食性テクノイズユニットultrafunctorも共演する予定。

11月3日 東京 六本木スーパーデラックス
Exploratory Music From Poland
詳しくはコチラ>>>

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もうひとつは、ウィーンと東京を往復して音楽活動を行っているギタリスト内橋和久が、ワルシャワ、ブロッツワーフをベースに活動しているミュージシャン9人を選出、1日目はポーランド人ミュージシャンのグループによる演奏で内橋と田中徳祟(ds)も参加、2日目は彼らに吉田達也(ds)と巻上公一(voice)も加えて即興セッションが行われる。


東京 新宿ピットイン
「今 ポーランドがおもしろい!!!! ポーランド・ニューミュージック・フェスティバル」
11月18日
SLUG DUO【ゲラルド・レビック(sax, electronics), クーバ・スハル(ds)】
MIKROKOLEKTYW【クーバ・スハル(ds), アルトゥール・マイェフスキ(tp)】with 田中徳崇(ds)
LXMP【ピョートル・ザブロツキ(b,key), マチオ・モレッティ(ds)】
SZAZA【パトリック・ザクロツキ(vln, electrinics), パヴェル・シャンブルスキ(cl)】
ヤツェク・コハン(ds) with 内橋和久(g,effects)
TRIO 146【パトリック・ザクロツキ/ミハオ・グルチンスキ(cl), 内橋和久(g, effects)】
11月19日
ゲラルド・レビック(sax, electronics), クーバ・スハル(ds), アルトゥール・マイェフスキ(tp),ピョートル・ザブロツキ(b,key), マチオ・モレッティ(ds), ヤツェク・コハン(ds), パトリック・ザクロツキ(vln, electrinics), パヴェル・シャンブルスキ(cl), ミハオ・グルチンスキ(cl)
ゲスト:内橋和久(g,effects), 吉田達也(ds), 田中徳崇(ds), 巻上公一(voice)
詳しくはコチラ>>>

個人的にはポーランドというとポスターデザインだったのだが、こんなこともやっているようだ。
「自由のためのデザイン、デザインにおける自由」
ポーランドのグラフィックデザイン1981年-2011年
詳しくはコチラ>>>

あと、ブルーノ・シュルツ…
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by kazuey1113 | 2011-10-19 20:08 | informaion
ドイツジャズ界に貢献した音楽家に送られるアルバート・マンゲルスドルフ賞、2011年度はペーター・ブロッツマン。
詳しくはコチラ>>>

毎年異なったミュージシャンが音楽監督を務めるオーストリア、ヴェルスで11月に開催されるュージック・アンリミテッド・フェスティヴァルの音楽監督もまたブロッツマン。プログラムは大ブロッツマン祭!日本からも長年共演してきた近藤等則、また佐藤允彦、森山威男、豊住芳三郎、坂田明、大友良英、八木美知依、灰野敬二、本田珠也が出演する。
詳しくはコチラ>>>

今年古稀を迎えたが、その健在ぶりには大脱帽というところである。来日も間近だ。
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by kazuey1113 | 2011-10-02 09:05 | informaion

ベルリン・ジャズ祭

今年のベルリンジャズ祭は11月2日から11月6日。ポーランドがひとつのテーマということで、トマシュ・スタンコの”リタニア”他ポーランドから4グループ出演。この他にルシャール・ガリアーノによるニーノ・ロータ生誕100年記念プロジェクト、カーラ・ブレイ、チャールス・ロイド&マリア・ファランドゥーリなど。

詳細はコチラ>>>

この数年音楽監督を務めたスウェーデン人トロンボーン奏者ニルス・ラングレンは今年で退き、来年からはドイツ人ジャズ評論家ベルト・ノグリックがその任につく。私個人的には来年にちょっと期待している。

以前は同時期に開催されていたFMPのTotal Music Meetingは2009年に中止となった。
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by kazuey1113 | 2011-10-02 08:17 | informaion