横井一江のブログ "jazz,improvised music...and beyond"


by kazuey1113

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アムステルダム→ベルリン経由で早朝に入った悲しいお知らせ。ヴィレム・ブロイカーが亡くなった。享年65歳。肝臓を患っていたそう。合掌。
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写真は2004年のベルリン・ジャズ祭にコレクティーフで出演した時のもの。この日は彼の60歳の誕生日でもあった。(そのときのレポートはコチラ>>>

Radio Netherland Worldwideの記事(動画付き)はコチラ>>>

de Volkskrantの記事はコチラ>>>

NRC Handelsbladの記事はコチラ>>>

Berliner Zeitungの記事はコチラ>>>

GOODBYE...

グローブ・ユニティやベルリン・コンテンポラリー・ジャズ・オーケストラのクロージング・テーマに使った≪グッバイ≫はブレーカーのアレンジによるものだったことを思い出す。ベニー・グッドマン・オーケストラのクロージング・テーマとして有名なクリス・コナーやシナトラも唄っていたゴードン・ジェンキンスが書いた曲である…。
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by kazuey1113 | 2010-07-24 10:40 | obituary
さっき音楽家の友人と話をしている時に、ずっとぼんやり考えていたことをまた口にしていたので、備忘のためにメモしておくことにする。

CDとライブ演奏のことだ。ジャズの場合、作品があっても即興部分がどうなるかまでは当たり前だけど書かれていない。往々にしてライブ演奏の時は、会場となるクラブなりコンサート・ホールと聴衆がつくる雰囲気のなかで、即興演奏部分がエモーショナルに広がり、それを楽しめる。また、即興部分が時間的にも長くなることが多い。反対にスタジオにおけるライヴでは、異なった緊張感の中におかれることもあり、もっと凝縮した形で現れるのではないかということ。

それをはっきりと感じたのは、ルイ・スクラヴィスの『ナポリの壁』だった。実際にベルリンジャズ祭でその演奏も見ていて、即興演奏部分での展開を楽しんだゆえに、CDには少々不満があったのだ。しかし、その後少し考え方が変わってきたのである。(CDについての記事はコチラ>>>

ライブにおいて、各自の即興演奏が自由に(時によっては思いもかけない方向で)展開する面白さ、それを大いに楽しんできたのだが、果たしてそれが音盤になった場合はどうなのだろう。その場にいるわけではないので、CDというメディアで聴く分にはお腹いっぱいになってしまうのではないのかなという気がするのだ。確かに昔からライブ・レコーディングというのは行われてきたし、臨場感を伝える名盤もある。

しかし、今では動画が配信されることも多い。そういうのを楽しむのは動画のほうが向いていると思う。なぜこんな話題になったのかというと仏独共同の文化チャンネルARTEのことが話題になったからである。少し前に開催されたフェスティヴァルJazzdor Strasbourg - Berlinのライブ画像はまるごとARTEのHPで観ることができる。(ブログ記事はこちら>>>

やはり、ライブの空気感や面白さはこのような動画のほうが伝わってくるのではないのだろうか。音質的に動画配信はCDよりも劣るが、映像がそれを補っている。音質までいうならば、DVD化ということもあるだろう。ネット上ではさまざまな音がアップされている。CDはライブの代換品としてではなく、もっと独立した作品として作られるべきではないか。となると、CD制作のためにスタジオで行う演奏はライブとは違っていていいし、クールな緊張感から引き出されるものがあるべきと最近思うようになったのである。

考えてみれば、ブルーノートなどに残されたモダンジャズの50年代から60年代の名演奏、それにしてもおそらくは実際にクラブで演奏されていた音とは違っているだろう。ついでにいえば、ルイ・アームストロングのホット・ファイヴ、ホット・セブンのホットさはあんなものではなかっただろうと想像するのである。この場合は録音技術のことがあるのでまた別の話になるのだが。

と、あくまで備忘のためのメモなので、そのうちまた考えが変わるかもしれないが…。私はかなり移り気な人間なのだ、とますます自覚する今日この頃である。
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by kazuey1113 | 2010-07-18 12:37 | misc.
今朝の産経ニュースによると、スイングジャーナルの編集長だった三森隆文氏と旧SJスタッフが新会社を設立、8月28日に『ジャズジャパン』を創刊するという。販売はヤマハミュージュックメディア。

詳しくはコチラ>>>
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by kazuey1113 | 2010-07-18 09:10 | informaion

パソコンとケータイ

うちで使っていたDELLのディスクトップ、今年に入ってからやけに苦しげでパフォーマンスもめちゃくちゃ落ちてきた。ファンの音からしてもそろそろ…である。こき使ってきたから仕方がない。あきらめてまたもやDELLのお仕事パソコンを買った。DELLはVAIOのように余計なソフトがごちゃごちゃついていないのが好きだったのだが…。

OSをWindows7にして大後悔。WindowsXPダウングレード版にすべきだったのだが、あとのまつり。そりゃあ、Vistaよりはマシだけど。ダウングレードは自分でやってやれないことはないが時間と労力とリスクを考えるとやはり躊躇する。

それにしてもOSもOfficeも他のいろいろも最新バージョンほど余計なお世話がどんどん増えている。これを削らないとどうもすっきりと仕事ができない。パソコンを使うためにパソコンを使うという馬鹿馬鹿しさ。でも、やらない気が済まない。ところで、これって人間のダイエットに似ていないかしら?トシとともに贅肉が増え、それを落とすのは実に大変というところが…。ちょうどいい、夏に向けてすべてダウンサイジング!?

困ったことにWindows7だとAdobeの古いヴァージョンのソフトが使えなくなった。しまった!商売上手の罠にまんまとハマってしまったようだ。確かにそうしないと売り上げは維持できないのはわかるが、いい迷惑である。とはいえ、なんとかしないといけないが、選択肢はやはり限られている。やれやれ。

パソコンの少し前にiPhone4がきた。実はこういうデジタルおもちゃに結構弱い。見るとすぐにいじりたくなってしまう。あらかじめ入っていたアプリでもマップは優れものだった。Dr. U-Turnには特にお勧めしたいところ。しかし、イヤフォンは大嫌いなのでiPod機能はほとんど使わないと思う。耳の中に音を注入されるというのが耐えられないのだ。空間の広がり、たとえそれが狭いリビング兼事務室兼書斎という環境においても、その中で音楽が聴きたいのである。もちろん本はやはり印刷物でないといけないし、そういう意味ではアナログ人間かもしれない。やっぱりキーボードは凸になっているほうがよくてフラットなのは嫌いだし、カメラはたとえコンパクト・デジカメであってもカメラでないと。カメラは試してみたが…。

とはいえ、なかなかのもの。これから先、iPhoneやiPadがメディアとしてどう機能していくのかは実はすごく興味がある。老眼鏡入らズのiPadはシニア市場に大きな可能性をもっているだろう。それにしても日本の各業界(音楽業界も含めて)の対応はどうなのだろう。なんとなく出遅れているような気がするのだが…。
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by kazuey1113 | 2010-07-17 13:23 | misc.
ヨーロッパでも屈指のジャズ・オーケストラであるマチアス・リュエグ率いるウィーン・アート・オーケストラが先週金曜日のコンサートを最後にその33年に渡る活動に終止符を打った。理由はその最大のスポンサーであるBA-CAが3年前に20万ユーロの助成金をカット、それに加えてヨーロッパ各国の財政事情の変化から音楽イベントやコンサートに招待されることが減少したことによる。

Kline Zeitungの記事はコチラ>>>

日本には一度だけ来日している。
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by kazuey1113 | 2010-07-14 22:39 | informaion
メールス・ジャズ祭を始めたブーカルト・へネンからその音楽監督をライナー・ミヒャルケが引き継いで早5年経ったが、さらに3年間(+オプションとしてさらに2年間)務めることが発表された。しかし、メールス市がその財政事情から予算を約70万ユーロ減額する予定で、そのために開催期間を一日減らすことになるもよう。

Der Westenの記事はコチラ>>>
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by kazuey1113 | 2010-07-14 22:19 | informaion

ECM Catalog

c0098087_23313429.jpg私も少しだけ執筆協力した『ECM Catalog』(東京キララ社)が出版された。ECM創立40周年(設立1969年)に向けて企画された書籍で、ECM/JAPO他でリリースされたすべての録音物のジャケット写真(カラー)、録音・制作データに加え、全作品に11名の執筆者(稲岡邦弥、相原穣、原田正夫、堀内宏公、今村健一、大村幸則、岡島豊樹、須藤伸義、多田雅範、横井一江、悠雅彦)が紹介文をつけている。監修はMr.ECM Japanといっていいだろう、『ECMの真実』の著者でもあり、jazztokyo編集長の稲岡邦弥。当初はECMシンパの5名でスタートしたが、途中から助っ人として私を含めた6名が参加することになった経緯がある。

ECMは70年代以降のジャズを語る上で重要なレーベルのひとつだろう。私のようなECMファンでもECMアーティストの誰かのファンでもない者でもやはり一目置くかざる得ない、どのようなアルバムをリリースするのかは把握しておかなければならないレーベルなのだ。一年に数枚はこれはと思う作品があるからである。

そして、クロノジカルに並んでいるそのリリースを辿っていけば、その時々のジャズとその周辺の音楽のトレンドの推移、それもヨーロッパでの受容というフィルターを通して透視できる。それは、キース・ジャレット、ヤン・ガルバレク、パット・メセニーのようなECMスターのアルバムよりも、カタログに名を連ねている済済多士が録音したアルバム群から浮かび上がってくるのだ。

ジャズにおけるメジャー・レーベルといえば嫌がおうでもブルーノートの名前がまず浮かぶ。ブルーノートがアメリカでのメジャーならば、ヨーロッパのそれはECMといっていいだろう。奇しくもその両方共ドイツ人が設立したレーベルである。ブルーノートのアルフレッド・ライオンとフランシス・ウルフはベルリン生まれ。昨年幾つかのジャズ祭でECM40周年企画が行われたが、ベルリンジャズ祭だけはブルーノート設立70周年企画だったのはそういう理由からだ。だが、ベルリンにはフリーミュージックではFMPがあったが、ジャズ・レーベルとしてはこれはというものはない。なのにミュンヘンには、なぜかECMとEnja Records Matthias Winckelmann、Enja Records Horst Weber、Winter&Winterいうヨーロッパでも主要なジャズ・レーベルが至近距離にある。ハンス・ゲオルグ・ブルーナー・シュヴェアのMPS(拙ブログ記事はコチラ>>>)も州は違うが南ドイツだ。音楽シーンは北のほうが活気があるが、レコード制作は南がいい仕事をしている。それがなんとも不思議である。

話は脱線したが、ECMにはアメリカ、ヨーロッパなど国籍を問わず実にさまざまなミュージシャンが録音しており(これはふたつのEnjaにも言える)、歴史的な作品も少なくない。そしてまた、フリー系も含め今日的なアプローチをするミュージシャンの作品も多い。音楽的にも多様で質も総じて高く、まさに「Play Your Own Thing」なアルバムが並んでいる。『ECM Catalog』は、ヨーロッパ・ジャズのファンだけではなく幅広い音楽ファンにとって格好のディスク・ガイドとなるだろう。


追)稲岡氏からのメールによれば、Mr.ECM Japanは彼ではなく、LP/CDで完全コレクションを達成した月光茶房の原田正夫さんと堀内宏公さん(彼と多田雅範さんのサイト:musicircusでディープな関わりを見せる)のお二人とのこと。
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by kazuey1113 | 2010-07-11 01:08 | informaion

七夕にDr. U-Turn

c0098087_19533130.jpg七夕にUターン博士が戻ってくる
ではなく、「リリース!」される。

戦後日本のジャズ文化』(青土社)に続いて、2月に刊行された『ジャズ喫茶論 戦後の日本文化を歩く』(筑摩書房)(拙ブログ記事はコチラ>>>)も話題となっているマイク・モラスキー。本業の一橋大教授職の傍ら、都内近郊のジャズクラブで演奏活動も行っているが、2作目となるCD『Dr. U-Turn/Mike Molasky』(Baj Records)を7月7日にリリース。前作はトリオだったが、佐藤允彦プロデュースによる今回の作品はピアノ・ソロ。宅録としてはかなりよい仕上がりで、自宅のくつろいだ雰囲気の中での演奏が心地よい。≪ナルディス≫、≪オール・ブルース≫といった有名曲に交じってオリジナル曲も披露。ウイントン・ケリーが好きなのかな、とを思わせるピアノで、懐古趣味のジャズ喫茶にも十分似合う?アルバム。ライブ・スケジュール(7月以降はしばらくお休み?とか)も掲載されているHPはコチラ>>>

ちなみにDr. U-Turnとはモラスキー自身のこと。ジャケットを観てまず苦笑。Dr. U-Turnなのは、ひとえに方向音痴だからであるが、そのU-Turnぶりはエッセイ『その言葉、異議あり!』(中公新社)(拙ブログ記事はコチラ>>>)を読めばよくわかる。その話術はライナーノートにも発揮されており、私はCDを聴く前にそれを読んで爆笑してしまった…。
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by kazuey1113 | 2010-07-06 20:39 | informaion
今年で第3回目となるフェスティバル「JAZZ ART せんがわ」が7月9日(金)から11日(日)にかけて調布の仙川にあるせんがわ劇場を中心に開催される。総合プロデューサーは巻上公一。

せんがわ劇場では、初日は≪谷川俊太郎(朗読)+谷川賢作(p)&佐々木幹郎(朗読) VOICE SPACE≫、≪Haco(vo/electronics)+坂本弘道(cello)+荒井良二(ライヴペインティング)≫、梅津和時(sax)+田中泯(舞踊)+山下洋輔(p)。2日目は藤井郷子オーケストラ東京、藤原清登NYtrio original 、坂田明(sax)+ジム・オルーク(g)+八木美知依(琴)+PIKA☆(ds)など、3日目は 大友良英 solo invisible songs with 阿部芙蓉美(vo) スネオヘアー(vo) やくしまるえつこ(vo)、ヒカシュー、蜂谷真紀(vo)+スガダイロー(p)+外山明(ds)、John Zorn's COBRA 東京せんがわ作戦 大友良英部隊。また、サンデー・マチネコンサートや土曜日には「こどものための声あそび」も予定されている。また、仙川アヴェニューホールでは即興系のライヴ、セッションなどが予定されている。上手にプログラミングされているので両会場の全てのプログラムを見ることも可能。

フェスティヴァル詳細はコチラ>>>
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by kazuey1113 | 2010-07-06 18:51
Dreyfusの設立者でプロデューサーのフランシス・ ドレフュスが6月24日に亡くなった。享年70歳。1991年にスタートししたDreyfus Jazzレーベルからはミシャル・ペトルチアーニ、リシャール・ガリアーノ、スティーヴ・グロスマン、ミンガス・ビッグ・バンド、アーマッド・ジャマル、ビレリ・ラグレーン、フィリップ・キャサリーンなどのアルバムをリリース。中にはラベック姉妹での活動で知られるカティア・ラベックとジャズピアニスト(ハービー・ハンコック、チック・コリア、ゴンザロ・ルバルカバ、ジョー・ザビヌル他)とのピアノ・デュオ・アルバムのような他レーベルでは制作し得なかった快作も出している。合掌。

Dreyfusのサイトはコチラ>>>
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by kazuey1113 | 2010-07-03 12:07 | obituary