横井一江のブログ "jazz,improvised music...and beyond"


by kazuey1113

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5月9日にレナ・ホーンが亡くなった。1917年6月20日生まれ、92歳。やはり映画『ストーミー・ウェザー』での姿が忘れられない…。合掌。

その訃報に接した時、そういえばレナ・ホーンはビリー・ストレイホーンと仲良しだったよね、とストレイホーンの伝記『Lush Life』David Hajdu著を本棚から随分久しぶりに引っ張りだした。

そして、1998年のベルリンジャズ祭でのDavid Murray Big Band, feat. James Newton plays "The Obscure Works of Duke Ellington & Billy Strayhorn"という長~いタイトルのプロジェクトのことを思い出したのだった。そういうわけで、Web Magazine JAZZTOKYOに月一回(隔週更新なので一回おき)連載のフォト・エッセイReferection of Musicはデヴィッド・マレイ。だが、サックスを吹く姿でもポートレイトでもなく、楽譜(譜めくりしなくてよいように譜面台2つに広げている)を前に踏ん張って指揮する姿。コチラ>>>

ストレイホーンの曲といえばなんと言っても≪A列車で行こう≫が超有名だ。しかし、私は≪Lush Life≫こそが代表曲だと思う。早熟な作曲家としての天才ぶりが表れていると同時に、後年書かれたその生涯を象徴するかのような詞がつけられているからだ。ゆえに伝記のタイトルにはそれこそ相応しいと本のページをめくりつつ、あらためて納得したのである。

jazztokyoの表紙はリハーサル時の写真。トリミングしての超横長変形サイズ、これがいいと思っても縦長の写真は使えないので、選択に苦慮する。隔週刊のWeb Magazineのため2週間限定なので、元の写真を下に貼り付けておこう。
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by kazuey1113 | 2010-05-29 17:42 | column
先週末に行われたメールス・ジャズ祭(プログラム等についてはコチラ>>>)、主催者から成功裏に終了したとのメールが入っていた。2500人収容のテントでのコンサートのチケットが完売だっただけではなく、スペシャル・プロジェクトも好評だったらしい。U23パスという23歳以下を対象にしたチケットでの入場者が予想を超える数字だったということも。主催者側の発表なのでよいことばかり書いてあるのだが、若い世代が多く入場したことは本当によいニュースである。ここのところ、世界的にジャズ・リスナーの高年齢化が進んでいるだけに、とても興味をひかれる。各種メディアもを上手く活用したのだろうとは思うが、どのようにして…。

ブーカルト・ヘネンが培ったものは大きい、そして、継続は力なり、と再び思う。
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by kazuey1113 | 2010-05-28 08:34 | informaion

古谷暢康『Stunde Null』

c0098087_20243268.jpg最初の一音で「これはやられた!」と思った。全くもってフリージャズ、だがしかし不思議なくらい「今」を生きる者の音であり、ビシビシと迫ってくる音なのだ。フリージャズというと既にアーカイヴ、あるいは時代を生き延びた猛者達の説話だと思っていたがどうして、裏通りでこういうふうに生き延びていたんだと、古谷暢康『Stunde Null』(地底レコード)を聴きながら思った。いろいろなサックス奏者の顔が浮かんできたりもしたのだが、それに言及するのは邪道だろう。仮に彼らから吸収したものがあったにせよ、そこにあるのは紛れもない古谷の音なのだから。楽器による表現の豊かさ、構成力にはただ者ではないことを伺わせる。

ずっと昔に同じようなことを感じたことがある。それはジェームズ・カーターを最初に聴いた時だった。1990年、ベースとドラムスとのトリオでメールス・ジャズ祭に出演した彼は、これでもかというくらい吹きまくっていたのだ。今となっては信じられないかもしれないが…。その音の中には先人達の影が見え隠れしてきこえたことも、それでいながら誰でもないカーターの音だったことも。しかし、私の期待とは違う道をカーターは選択したのだ…。

c0098087_21325035.jpg古谷暢康は、昨年『Bendowa』(Clean Feed)でCDデビューしたサックス奏者だ。彼は10年くらい前にヨーロッパに渡り、東欧諸国、イスタンブル、ベルリンなどを経て、リスボンに住んでいる。少し前にポルトガルのシーンは熱いと耳にしたりしたが、そこに居たのだ。Bendowaとは『正法眼蔵』の一巻の『弁道話』を意味するのだろうが、古谷の演奏は日本人にありがちな精神性に過度に寄りかかったり、情動的に流れていくだけのものとは一線を画す。CD『Bendowa』はAll About Jazz NYの最優秀デビューアルバムに選ばれている。名前ではなく、その内容で選ぶ審査員がいたということだ。

追)『Bendowa』は国内では入手が難しいが、Clean FeedのHP(英語)からPayPalを使って購入できる。コチラ>>>

彼のCDは、フリージャズ・ファン、あるいはハードコアな音楽に飢えている者、とりすましているけれど中味の薄いジャズに飽き飽きしている人達に特に勧めたい。

これはというフリージャズを聴き終えた時、不思議なくらい清々しい気持ちになることがあるのだが、この『Stunde Null』もそうだった。異端児であるということは正統であるということ。鬼っ子の行方を注視したいと思う。
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by kazuey1113 | 2010-05-27 21:42 | new release
昨年、仲野麻紀(sax)と共に日本をツアーしたレイモン・ボニ(g)&バスティアン・ボニ(b)の親子、この三人に佐藤真(ds)を加えたカルテット(このメンバーでCD『縁 ENISHI』(おーらいレコード)を出している)が、ラジオ・フランスで週一回オンエアされている即興音楽の番組に出演。現在、ラジオ・フランスのサイトでその演奏が聴ける。いつの間にかラジオ・フランスではポッド・キャスティングだけではなくヴィデオでも見ることができるようになっていた。コチラ>>>

このような番組が続いているのは、フランスの豊かさのひとつなのだろう。ラジオ・フランスでは、番組を持っていたジャズ評論家フィリップ・カルルなどのベテラン・ジャズ評論家がトツゼン退任するなどの事件もあったが、よいジャズ番組があって、面白いライブもオンエアされている。プログラムもたまにチェックしなくては、と思った次第。(日本のラジオは全く聞かないというのに…)
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by kazuey1113 | 2010-05-26 08:22 | informaion

航/Do-Chu

c0098087_7441288.jpg藤井郷子との共作『山吹』(Libra Records)でCDデビューした弾き語りのヴォーカリスト、航が6月1日にセカンド・アルバム『Do-Chu』をリリースする。田村夏樹(tp)、植村昌弘(ds)、公文南光(cello)を迎え、自作曲の他、山頭火や曾野綾子の作品をモチーフにして彼女が曲をつけたトラックもある意欲作。彼女のHPのキャッチに「まぜこぜ・チャンプル」とあったが、なるほど当を得た言葉。航の感性がそのまままるごとCDになったような、等身大の音楽。

CD発売記念ライブも行われる予定。
6月7日 吉祥寺 MANDA-LA2
7月23日 学芸大学 アピア40
詳しくは:航のHPコチラ>>>
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by kazuey1113 | 2010-05-26 08:11 | informaion

うごく自画像

昨年来日したルイ・スクラヴィス、彼は映像との仕事も数多くやっているが、最近こんな仕事もやっているよと教えてもらった。

3歳から6歳の子供が透明なガラス?に画を描く。それがアニメーションとなって動き出す。一人2分弱のごくごく短い映像が80本。監督はGilles Porte、 それに音楽をつけたのがルイ・スクラヴィス。「児童の権利に関するする条約」が批准されてから20周年、それを記念して制作されたらしい。ヨーロッパだけではなく、日本でもNHK教育テレビで『うごく自画像』というタイトルで毎週(土)21:29~21:30に1本づつオンエアされている。(NHKでは放送時間の関係のためか前後のクレジットはカットされていた)
追記:日本がこの条約を批准したのは1994年、フランスは1990年。

NHKのHPにはアーカイブもある。コチラ>>>
フランスのTV5MONDEのHPでも12本見れる。コチラ>>>

とにかくすっごくかわゆい!!!
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by kazuey1113 | 2010-05-09 17:00 | informaion

佐藤允彦&SAIFA

c0098087_168627.jpg昨年のノースシージャズ祭に出演した佐藤允彦&SAIFA、その時の録音がBAJ Recordsから『ISOMAR』として5月20日にリリースされる。それに先だって、新宿ピットインで5月6日(木)に発売記念ライブが行われる。タイトルとなった作品名Isomarとは異性体のこと。ヨーロッパのラージ・アンサンブルにはない発想が新鮮である。百聞は一見にしかず。多忙なメンバーが揃う機会は滅多にないので、必見のライブだ。

CDは、ライブ会場、ディスクユニオン、山野楽器銀座店、ジャズの専門店ミムラの他、佐藤允彦のWebsiteでも通販を行っている。コチラ>>>
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by kazuey1113 | 2010-05-05 16:16 | new release
Web Magazine JAZZTOKYOに月一回(隔週更新なので一回おき)連載をはじめたフォト・エッセイReferection of Musicの第二回はドン・チェリー。1990年のメールス・ジャズ祭に出演した時に撮った写真である。このときは、モロッコのミュージシャンによるグナワとのコラボレーションだった。コチラ>>>

jazztokyoの表紙はこのプロジェクトの写真。表紙写真はなぜか超横長変形サイズ、ゆえにトリミングされてしまっているのと隔週刊のWeb Magazineのため2週間限定なので、元の写真を下に貼り付けておこう。
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by kazuey1113 | 2010-05-01 14:27 | informaion