横井一江のブログ "jazz,improvised music...and beyond"


by kazuey1113

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革新的な音楽理論「リディアン・クロマティック・コンセプト」を発表したことでも知られるピアニスト、作編曲家ジョージ・ラッセルが7月27日亡くなった。アルツハイマー症を患っていた。1923年6月23日生まれ、享年86歳。またひとり、偉大な才能が。合掌。

Washington Postの記事はコチラ>>>

The Guardianの記事はコチラ>>>
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by kazuey1113 | 2009-07-29 21:35 | obituary

ファッツ・ウォーラー

梅雨が明けて、暑くなって、日差しも強くなったら、瞬く間に日光疹になってしまった。薬が合わなかったせいか、なかなかよくならず閉口した。疲労とストレスがアレルギー症状を悪化させる要因のひとつになっていることは想像に難くない。そんなことを知人につい愚痴ったら、「ファッツとクレイジーキャッツをきくことですね」と言われた。

クレイジーキャッツのCDは生憎持っていない。けれど、ファッツ・ウォーラーならあるよ、という訳で、引っ張り出して聞くことに。ファッツはやっぱり天才だ。エンターティナーやソングライターとしての才能は言うまでもないが、彼のピアノは素晴らしく上手い。昔のカートゥーンでは愉快なカエル・キャラがぴったりハマっていたけれど、実はシリアスな音楽家で勉強熱心だったということはあまり知られていないように思う。豊かな音楽の裏付けはそんなところにもあったのだ。もちろん、笑いなきにあらず、だけど。

それに、デューク・エリントンの才能に気づき、ハーレムに出たものの故郷ワシントンに戻ってしまったエリントンを再びハーレムに呼び寄せたのもファッツではなかったっけ。ジェームス・P・ジョンソンを筆頭とするハーレム・ストライドの巨匠達とエリントンの間にいるのがファッツなのだ。

ファッツを聞いていたら、少しだけど楽しい気持ちになれた。きっと、この少しが大事なのだろうな、とも思う。"Laugh is important"と言ったのはミシャ・メンゲルベルクだったけど、そのとおり。「笑い」は大事だ。

日光疹のほうはいったんほぼ回復しかかったのだけど…。きっと「笑い」が足りないのだろう。
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by kazuey1113 | 2009-07-29 20:30 | misc.
c0098087_225005.jpg近年、即興音楽シーンでも積極的な活動をしている気鋭のギタリスト谷川卓生が中心となって、新たなフェスティヴァルContemporary Improvised Music Festivalを立ち上げた。Contemporary(現在性)とImprovised(即興性)をキーワードに、ジャンルや地域性を超えた中で音楽の本質に触れるべく企画されたフェスティヴァルである。出演者はいずれも今日その一線で活動する音楽家ばかり。ミュージシャン自らが主催し、音楽シーンに一石を投じようというフェスティヴァルだけに要注目!

日時: 8月22日(土)開場15:30 開演16:00
場所: アサヒ・アートスクエア
料金: 大人3000円 中高生1000円 小学生以下無料 (1ドリンク付)

出演:
アラン・シルヴァ・ジャパン・トリオ
[アラン・シルヴァ(b, syn)、小山彰太(ds)、谷川卓生(g)]
Stefan Hussong(accordion)
八木美知依(箏)&本田珠也(ds)
巻上公一(vo, theremin)
齋藤徹(b)&今井和雄(g)
太田真紀(soprano)

予約・問い合せ:TANIKAWA Project 
Tel: 04-7139-2126(13:00-20:00)
mail: modern-kikaku@pca.nmbbm.jp

詳しくはコチラ>>>
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by kazuey1113 | 2009-07-23 22:55 | informaion

アラン・シルヴァ来日!

「ジャズの十月革命」を知る生き証人、その渦中にいたイノベーターのひとりアラン・シルヴァが20数年ぶりに来日!シルヴァは稀代のベーシストとして知られているが、オーケストラにおける集団即興演奏をもっとも早い時期から追求してきたミュージシャンの一人でもある。1969年パリに移って間もなく、錚々たるメンバーで立ち上げたセレスティアル・コミュニケーション・オーケストラ(CCO)は、『ルナ・サーフェイス』、『シーズンズ』という傑作を残した。継続的な活動は難しかったようだが、状況に合わせてメンバーを変えながらCCOの活動は断続的に続いている。近年はヴィジョン・オーケストラを指揮するなどシルヴァのオーケストラでの演奏活動に対する意欲は全く衰えていない。今回の来日では日本の精鋭を集めたCCO日本バージョンでの公演。CCOは伝説から今を体現するプロジェクトとして更新されていくに違いない。

アラン・シルヴァ&ザ・セレスティアル・コミュニケーション・オーケストラ2009
日時: 2009年8月26日(水) 27日(木) 開場18:00 開演19:00
会場: 六本木 スーパー・デラックス
出演: アラン・シルヴァ(conduction, syn)、田村夏樹(tp)、辰巳光英(tp)、古池寿浩(tb)、坂田明(as, cl)、梅津和時(as, cl)、川嶋哲郎(ts/26日のみ)、川下直広(ts/ 27日のみ)、吉田隆一(bs)、高岡大祐tuba/ 26日のみ)、関島岳郎(tuba/ 26日のみ)、太田恵資(vln/27日のみ)、ジム・オルーク(g)、谷川卓生(g)、八木美知依 (20絃箏、17絃箏)、藤井郷子(p)、井野信義 (b)、トッド・ニコルソン(b)、小山彰太(ds)、山本達久(ds/26日のみ)、本田珠也(ds/27日のみ)
詳しくはコチラ>>>

また、アラン・シルヴァは小山彰太ds)、谷川卓生(g)とのトリオで下記ツアーも行う。8月29日のエアジンのみ、ヒグチケイコ(voice)が参加してカルテットでのライブとなる。

アラン・シルヴァ・ジャパン・トリオ
アラン・シルヴァ(b, syn)、小山彰太ds)、谷川卓生(g)、ヒグチケイコ(voice/ 29日のみ)
8月21日(金) 千葉 キャンディ
8月22日(土) 東京 アサヒ・アートスクエア Contemporary Improvised Music Festival 2009 
8月23日(日) 長野 キャンバス
8月24日(月) 京都 アバンギルド
8月29日(土) 横浜 エアジン
詳しくはコチラ>>>
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by kazuey1113 | 2009-07-23 22:48 | informaion

MPS

ドイツのフィリンゲン-シュヴェニンゲンにあるジャズ・レーベルMPSのスタジオが、市の文化財に指定された。MPSば旧西ドイツで最大手の家電メーカー・サバの重役だったハンス・ゲオルグ・ブルーナー・シュヴェア(HGBS)が設立したジャズ・レーベルで、当初はサバの一部門としてレコードをリリースしていたが、サバがゼネラル・エレクトリックに吸収された1968年MPSとして独立。MPSはHGBSによる優れた録音、とりわけピアノの録音で特に高く評価され、1983年までの間にオスカー・ピーターソン、モンティ・アレキサンダー、フリードリッヒ・グルダ、ヨハヒム・キューン、またアルバート・マンゲルスドルフなどを始めとして、モダンジャズからフリーまで数多くのアルバムをリリースした。ジャズ評論家のヨアヒム・E・ベーレントのプロデュースによるものも多く、その中には「Jazz Meets the World」というシリーズもあり、白木秀雄クインテット&スリー琴ガールズのベルリン録音『さくら さくら』はその一枚である。また、山下洋輔トリオの『キアズマ』も原盤はMPS(ホルスト・ウェーバー・プロデュース)。

Suedkurierの記事はコチラ>>>

ちなみにMPSとはMusik Produktion Schwarzwaldの略。日本語にすると「黒い森の音楽プロダクション」というところか。ことなんともドイツ的?な素朴なネーミングである。(フィリンゲン-シュヴェニンゲンは、「黒い森」のあるシュヴァルツヴァルト・バール郡の市)
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by kazuey1113 | 2009-07-22 21:41 | informaion

ベルナール・リュバット

最近『無口なうたとおしゃべりな音楽』というタイトルでサティの作品集をリリースしたフランス在住の仲野麻紀(sax)とヤン・ピタール(g,oud)のデュオkyが日本をツアー中。詳しくはコチラ>>>

8月27日、渋谷のアップリンク・ファクトリーで行われるライブは、kyにユーグ・ヴァンサン(cello)が加わったトリオのコンサート、そして、フランスの偉才ベルナール・リュバット(リュバはフランス語読みで、ガスコン語読みだとリュバットとのこと)のドキュメンタリー・フイルム『Jazz Collection: Bernard Lubat』が上映される。これは滅多にない機会。フランスのジャズや音楽に興味のある人は必見だろう。ベルナール・リュバットについては『ローカル・ミュージック』昼間賢著(レビューはコチラ>>>)で一章を割いているので、興味のある人は読んでほしい。参考までに、以前に書いたリュバットのDVDのレビューはコチラ>>>

日時: 8月27日(木) 開場19:00 開演19:30
場所: アップリンク・ファクトリー
出演: ky(仲野麻紀&ヤン・ピタール)+ユーグ・ヴァンサン(cello)
映画: ドキュメンタリー・フイルム『Jazz Collection: Bernard Lubat』
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by kazuey1113 | 2009-07-20 22:26 | informaion

ブルーノ・シュルツ

今日の今日なのだが、東京大学で「七月の夜-ブルーノ・シュルツ祭」がある。滅多に観る機会のないポーランド映画の巨匠ヴォイチェフ・ハス監督の『砂時計サナトリウム』も上映される。詳しくはコチラ>>>

クラクフ・クレズマー・バンドによる『Sanatorium Under the Sign of the Hourglass — a tribute to Bruno Schulz/The Cracow Klezmer Band plays the music of John Zorn』(Tzadik TZ7349)というCDも出ている。作曲はジョン・ゾーン、 Jaroslaw Besterの編曲がいい。
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by kazuey1113 | 2009-07-20 11:42 | informaion
フランス、パリ近郊のモントレイユにある即興音楽家の演奏の場となっていたレ・ザンスタン・シャヴィレが、存続の危機に陥っている。世界的に活躍するインプロヴァイザーも多く演奏してきた場所だが、助成金を大幅にカットされたことから活動を継続させることが困難になったもよう。フランスらしく、署名活動が行われているので、心ある人は是非。コチラ>>>(フォームに記入して送信するとメールが来るので、そこにあるアドレスを再度クリックして署名完了)

レ・ザンスタン・シャヴィレのHPはコチラ>>>

先日来日したルイ・スクラヴィスもフランスにおける音楽を取り巻く状況が悪化していることについて延々と語っていたが、本当に深刻なようである。伝統音楽やクラシックの一部を除いて助成金の恩恵を受けることが少なかった日本ではあまり実感がないかもしれないが、助成金のカットはヨーロッパでは大問題なのだ。こういうことが起こると当事者だけではなく周囲の人間(ファンも含めて)がアクションを即座に起こすのが、フランスらしく、また羨ましい。このような動きが起こるのも音楽が根付いていて、小さいけれどコミュニティがあるからだろう。実際、これについての最初の知らせはフランスの即興音楽系のレーベルPotlachからのメールだった。

スクラヴィスとの会話で、今フランスではミュージシャンが自分達でレーベルを起こしたり、自らの音楽活動を存続させるために動いているということで、そういう意味では70年代に近い状況にあるといったことを言っていたのが興味深かった。

助成金云々はさておき日本でもいろいろ状況が悪化している昨今、音楽家も関係者もこの世界で生き延びるということを根元から真剣に考えねばならないのだろう、と再び思うのだった。
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by kazuey1113 | 2009-07-20 11:10 | informaion
下記ツアー&公演は無事終了いたしました。ご来場いただきました皆さま、ならびに関係者の皆さま、どうもありがとうございました!merci & dank!

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高瀬アキ&ルイ・スクラヴィス日本ツアー2009
7月4日(土)~7月12日(日)
詳細はコチラ>>>
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by kazuey1113 | 2009-07-12 15:00 | informaion

訃報:平岡正明氏

評論家の平岡正明氏が今日7月9日脳梗塞のために亡くなった。享年68歳。
個性のある骨太の書き手がまた一人去ってしまった。合掌。

朝日新聞のサイト>>>
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by kazuey1113 | 2009-07-09 13:22 | obituary