横井一江のブログ "jazz,improvised music...and beyond"


by kazuey1113

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オバマ・オン・ジャズ

時の人、オバマ大統領。こんな記事があることを知った。
イギリスのベーシスト、作編曲家でバンドリーダー、グラハム・コリアーが
Obama on Jazzと題して書いた記事はコチラ>>>
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by kazuey1113 | 2009-01-31 14:55 | informaion

アキ&・・・

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ベルリン在住でヨーロッパを中心に活躍している高瀬アキ。年末から年初にかけて3枚のアルバムをリリースした。

Iron Wedding / Takase - Schilippenbach』(Intakt CD160)【左】
高瀬アキと夫君アレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハは度々デュオで演奏活動を行っているが、CDのリリースは十数年ぶり。タイトルはそのまま訳すると鉄婚式となるのだが、そうではなく「鉄の結婚」という意味合いだろう。それだと納得である。個性の違うピアニストの二人、ピアノで夫婦喧嘩もあり得るかなと思いきや、ピアノ・デュオ作品としては白眉の出来。二台のピアノ・サウンドが自己主張したり、重なったり、二台のピアノの筈が一台にきこえたり…。

『Evergreen / Aki Takase & Rudi Mahal』(Intakt CD152)【中】
10年以上デュオで活動しているバスクラのスペシャリスト、ルディ・マハールとのアルバムは、なんとスタンダート集。メロディ・ラインを尊重しつつも、フツーなモダンジャズ流の展開とは違う。エリントンもバド・パウエルもタッド・ダメロンも、あるいはホーギー・カーマイケルやリチャード・ロジャースもお墓の中で笑って、あるいは苦笑しているだろう。マハールのキャラクターがよく現れている。

『Live at Willisau Jazz Festival / Aki and The Good Boys』
(jazzwerkstatt 049)【右】
ベルリーナー達とのアキ・アンド・ザ・グッド・ボーイズのCDはスイスのヴィルソー・ジャズ祭のライブ。このバンドが演奏するのは高瀬とルディ・マハールの曲。高瀬の曲では自由にインプロヴァイズし長めなのに、マハールの曲はフォルムがしっかりしたショート・ショートという感じ。イマドキのベルリン界隈の元気なジャズ!ライブならではの楽しさがいい。

「こんなに立て続けに3枚も出すなんて、買うほうのお小遣いも考えてよー」とブツブツ暴言を吐いたが、よく考えてみればいずれのプロジェクトもしばらくぶりの録音。最近リリースが多いと思っていたのだか、企画としてはダブっていない。それだけやりたいことが多い、ということなのか。旺盛な創造意欲はまだまだ続いていて、2月にはルイ・スクラヴィスとヨーロッパ・ツアー後にレコーディングする。スクラヴィスとは7月に日本でも演奏予定!(情報は後日)

上記CDはそれぞれのレーベルから直接購入出来る。
Intakt Recordsはコチラ>>>
jazzwerkstadttはコチラ>>>
そのうち日本Amazonでも入手出来るようになると思う…。
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by kazuey1113 | 2009-01-30 07:50 | new release
c0098087_2232123.jpg2000年10月に“32 Janvier”(トラントドゥ・ジャンヴィエ、1月32日という意味)で来日したルシア・レシオ&グザヴィエ・ガルシアが再び日本ツアーを行う。彼らはフランス、リヨンを拠点に活動する音楽家集団ARFI(想像的民族音楽探究協会)のメンバー。

このARFIは、若き日のルイ・スクラヴィスも参加していた故モーリス・メルレらによる“ワークショップ・ド・リヨン”が母体となって1977年に設立された。1980年代半ばにポスト・フリージャズの一つの方向性となった民族音楽的なファクターがさまざまなカタチで取り込まれた音楽をいち早く打ち出したのはARFIのミュージシャン達。彼らは、様々なプロジェクトを行っており、その内容もそれぞれ異なっているが、総じてシアター的なステージを行うという特徴がある。

今回のルシア・レシオ&グザヴィエ・ガルシア日本ツアーもデュオながら、音だけではわからない面白さもライヴを体験することによって味わえるまたとない機会になるだろう。各ライブでは、2000年来日時ゲストとして共演した坂本弘道、鬼怒無月らも出演する。

ルシア・レシオ(vo)&グザヴィエ・ガルシア(sampler)日本ツアー
2月21日(土) 横浜 エアジン
ゲスト:鬼怒無月(g)
2月23日(月) 東京 新宿ピットイン
ゲスト:小川紀美代(bandoneón)、坂本弘道(cello, electronics)
2月24日(火) 名古屋 K.Dハポン
出演:Duo Recio-Garcia、PHIRIP+鈴村由紀、中上淳二
2月26日(木) 神戸 ビッグ・アップル
2月27日(金) 京都 Shin-bi
[ Presentation35 duo pieces ]
出演:Duo Recio-Garcia
    rimacona <柳本奈都子 (vo)、原摩利彦 (composition & p)>

ツアー詳細、ミュージシャン・プロフィールはコチラ>>>

シアター的なステージということでは、2003年にベルリンジャズ祭で観たレシオやガルシアなどのARFIミュージシャンにマジシャンも出演していたプロジェクト"La Grande Illusion"はその最も典型的なものだろう(下の写真)。こういうプロジェクトの公演が日本でも出来たらいいのにな、と思う。
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by kazuey1113 | 2009-01-22 21:55 | informaion

Disc Callithump

c0098087_20333968.jpgc0098087_2034618.jpg梅津和時のベツニ・ナンモ・クレズマー、大友良英ニュー・ジャズ・オーケストラ(ONJO)、酒井俊&String Trioなどジャンルに拘らず、国内外のミュージシャンによるライヴ、またCDのプロデュースを手掛けてきたキャロサンプが昨年20周年を迎えた。

この20周年という節目の年に合わせてDisc Callithumpを昨年末に立ち上げ、『Les archives sauvées des eaux / Luc Ferrari avec Otomo Yoshihide』(CPCD-001)(左)、『Bayt / Kato Hideki's Green Zone』(CPCD-002)(右)の2作品をリリースした。

『Les archives sauvées des eaux』は、現代音楽作曲家リュック・フェラーリの"2人のDJのための作品"を、2003年にフェラーリが来日した際に作曲者自身と大友良英で日本初演した際のライヴをCD化したもの。『Bayt』はGround-Zeroのオリジナルメンバーでもある加藤英樹、大友良英、植村昌弘によるユニットGreen Zoneの2006年日本ツアーの録音をリミックスした作品。Green Zoneはバグダッドの米軍管理区域の名称、タイトルのBaytはアラビア語/ヘブライ語で「家」を意味する。

ジャケット写真だけではわからないが、紙ジャケの素材やちょっと見にはわからないところに凝っているところがニクイ。インディペンデント・レーベルならではのこだわりが、パッケージとしてひとつの作品という価値観にも現れている。ダウンロード配信にはない、モノとしての付加価値があってこそイマドキのCDの存在価値があると思う。

CDは、Disc Callithumpのオンラインショップ(コチラ>>>)、Ftarri CDショップ(コチラ>>>)他で取り扱っている。
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by kazuey1113 | 2009-01-22 21:07 | new release

ゴーストではなく

CNNではアメリカ大統領就任式典を延々と放映している。歴史的瞬間だったことは間違いない。そのパレードといいオリンピック開会式なみの盛大さに驚く。これは大きなお祭りなのだろう。今は「未曾有の経済危機」の筈なのだが、その資金は?経済効果は?とつい考えてしまうのは不景気なご時世のせいか。株価は下がり、為替相場もドル高には動いていない。マーケットはメディアと違ってシビアだ。

少し前にケーブルテレビでウォーレン・ビーティの『ブルワース』をやっていたので、つい観てしまった。コメディだがオカシイだけではない…。ホームレス役で顔を出す黒人、この顔どこかで見いたことがあると思ったらアミリ・バラカである。彼の言葉がことごとく意味深だ。エンディングでは呪詛のようにこう呟く、「ゴーストになるな、スピリットになれ」と。これって、アルバート・アイラーではないか。

しかし、現実世界では『スピリチュアル・ユニティ』はまだ遙か彼方なのだろうなと思う…。
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by kazuey1113 | 2009-01-21 08:36 | misc.

フリージャズと世相

よく言われることだが、フリージャズは60年代という時代の空気を映し出している。それはアメリカだけではなく、ヨーロッパにおいてもそうだ。しかし、ヨーロッパのフリー・ジャズもそれぞれお国柄が出ている。なかでもパワープレイが際立っていたのはドイツ。ブラック・パワーという言葉があるが、それになぞらえてホワイト・パワーとマイク・へフリーが書いていたのでなるほどと思った。

なぜドイツのフリー・ジャズが暴力的な表現ともいえるパワープレイだったのか。それには敗戦国だったドイツの国情が反映されていることに、ペーター・ブロッツマンと話をしていた時に気がついた。戦後ドイツのアデナウアー政権は、ナチズムから大量消費社会へとドイツを導いた。しかし、教育の場では1933年以後のドイツの歴史について教わらなかったのである。しかも、家庭でも親の世代に聞いても口を噤んで答えないし、その世代の感心は物質的な安定だったことに、若者は不満を募らせていたのだ。

戦後世代には、戦争はあるべからずものという考えがあったので、ドイツの再軍備は大いなる問題だった。そして、1962年には「シュピーゲル事件」があった。ドイツの雑誌シュピーゲルに掲載れた防衛政策につての記事は、シュトラウス国防大臣の疑惑の存在をにおわせたものだった。シュトラウスはその記事を書いた記者を逮捕し、シュピーゲルを捜索したのである。この行為が非難されたシュトラウスは結果的に辞任することとなる。

その後のキージンガー首相(1966-1969)の時期も、ドイツの学生運動の中で反軍思想は特別の位置を占めていたようだ。運動はアメリカのベトナム戦争反対の声と相まっていったと考えられる。

そんな国情とドイツならではの世相がフリージャズのエネルギーを放出するようなパワープレイの背景にあったのだ。
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by kazuey1113 | 2009-01-19 08:56 | misc.

ジャズと景気

ニュースで景気や雇用問題に関する話題が出ない日がないといっていい今日この頃、世界のどこでも、業種を問わず「こんなに景気が悪いのは今まで経験したことがない」とみんな言う。ある人と話をしていて、「これほどひどい不況は1929年以来なのでは」ということになった。だったら、誰も経験したことがなくて当たり前である。

ところで1929年ニューヨーク証券取引所の株価暴落に端を発した大恐慌時代は、どんなジャズが好まれていたのだろう。今までと違った視点で何冊か本をペラペラとめくってみた。1930年代前半はスウィートな音楽がダンス音楽として大衆に好まれたとある。好景気の中、ジャズ・エイジと呼ばれた1920年代に流行ったような(当時としては)刺激的でスピード感のある音楽を聴く気力が失われたに違いない。ニューディール政策によって回復基調になると、スウィング時代が到来する。「スウィングのたいへん有名な特徴は個々声部が集合体全体に貢献できるところにあるのだが、これまたローズヴェルトのアメリカ観の中心にある連合共和国という発想にぴったりと順応する」とデーヴィッド・W・ストウは『スウィング』に書いている。なかなか興味深い言葉だ。それはともかく、何か新鮮なものが求められたのだろう。ビッグ・バンド全盛ではあったが、素晴らしいソロイストが次々と出てきた。ビバップが流行った40年代は、第二次世界大戦による軍需によって経済も回復し、また大戦の勝利によって高揚した気分が、斬新なスタイルを受け入れる下地となったと考えられる。

暗い時代にはスウィートなものが好まれたというのはわかるが、果たして今の時代はどうなのだろうと、やぶにらみに見ている。先が見えない閉塞感というか暗い雰囲気が漂うが、こういう時代だからこそ音楽や芸術は必要だと思う。
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by kazuey1113 | 2009-01-18 22:24 | misc.

Intakt Records & Jazzwerkstatt

All About Jazz New Yorkの2008年度Record Labels of the Year(計5レーベル)の中にIntakt Records(スイス)とJazzwerkstatt(ドイツ)の名前があった。日本での知名度は低いが、この2つのレーベルはジャズ・即興音楽にこだわらず現在のヨーロッパを始めとするクリエィテヴな音楽シーンを最も積極的に紹介しているレーベルだといえる。

Intakt Recordsは2007年度に続いて2年連続で選ばれた。2007年度のように大きな注目作はなかったものの地道に良い作品を出し続けていることが評価されたのだろう。Intakt Recordsのパトリック・ランドルトには以前に話しを聞いている。(コチラ>>>

ランドルトはまたUNERHOERT!というフェスティヴァルの主催者のひとりだ。そのフェステヴァルにが彼なりの位置づけあり、国内外のミュージシャンを招いた状況論としてのフェスティヴァルではなく、「ローカル・ミュージック・シーンの一部」として捉えている。それでローカル・シーンとインターナショナルな視点を重ね合わせたプログラム構成になっているのが特徴といえよう。(それについてはコチラ>>>コチラ>>>

Jazzwerkstattは最近とても精力的にフェスティヴァル、コンサート・シリーズ、CDリリースを行っており、ベルリンを基点として音楽の現状を伝えている。HPはコチラ>>>

いづれの2つのレーベルを運営している人物に共通していることは、CD制作だけではなく、フェスティヴァルやコンサートも開催しており、それぞれローカルな視点、立ち位置がきちんとあること。そして、この二人は他のヨーロッパの音楽関係者も含めたひとつのネットワークの中で協力関係にあるのだ。

All About Jazz New Yorkはコチラ>>>
Best of 2008の掲載された号はコチラ>>>
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by kazuey1113 | 2009-01-14 08:41 | informaion
BBC Radio3でルイ・スクラヴィス、アルド・ロマーノ、アンリ・テキシェのロンドン・ジャズ・フェスティヴァル2008でのライブ音源が12日にオンエアされた。現在ストリーミングであと一週間くらい聞ける。

BBC Radio3はコチラ>>>

ルイ・スクラヴィスは7月に来日する。横浜開港50周年記念事業として神奈川芸術文化財団の主催で7月11日(土)12日(日)に行われる公演『横浜発-鏡像』(多和田葉子:テキスト、高瀬アキ:構成・音楽監督・演奏、ルイ・スクラヴィス:演奏、川口ゆい:ダンス)に出演する他、高瀬アキとのデュオでライヴを数カ所で行う。高瀬アキとのデュオでは2月の録音、来日前にCDがIntakt Recordsからリリースされる予定。
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by kazuey1113 | 2009-01-14 08:08 | informaion
メールス・フェスティヴァルで知られるメールス市が昨年度スタートしたインプロヴァイザー・イン・レジデンス制度。2009年度はマルチ・インストルメンタリスト(ピアノetc)、作曲家Simon Rummelが選ばれた。昨年度は女性サックス奏者Angelika Niescierだった。

詳しくはメールス・フェスティヴァルのHPで。コチラ>>>
idruhrの記事はコチラ>>>
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by kazuey1113 | 2009-01-13 08:08 | informaion