横井一江のブログ "jazz,improvised music...and beyond"


by kazuey1113

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訃報:大和明氏

遅ればせながらの訃報である。ジャズ評論家の大和明氏が9月9日に癌で亡くなった。72歳だったそう。ビリー・ホリディ、レスター・ヤング、チャーリー・パーカーについての見識は国内随一だった。面識はなかったが、それこそビリー・ホリディやチャーリー・パーカーのLP解説からいろいろ勉強させてもらった。評論家というより、プリ・モダン~ビ・バップにかけての研究家・ディスコグラファーと言ったほうがいいかもしれない。そういう意味では貴重な存在だった。

そういうえば少し前、なにげにTVをオンにしたら、ウッディ・アレンの映画をやっていた。そのまま映画を観ながら、バックに流れるビリー・ホリディ、古のジャズ・サウンドにしばしば気を取られていたっけ。

ご冥福をお祈りします。
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by kazuey1113 | 2008-09-30 22:09 | obituary
毎年11月初めにベルリンで開催される二つのフェスティヴァル、ベルリンジャズ祭とトータル・ミュージック・ミーティングのプログラムが発表された。

ベルリンジャズ祭の音楽監督は今年からニルス・ラングレンに代わった。そのプログラムに載っているのはハービー・ハンコック、ディヴィッド・サンボーンといったメジャー、チコ・ハミルトン、アニタ・オディのようなベテランから、NYのアヴィシャイ・コーエン、また、ペーター・ブロッツマン、灰野敬二、マース・ウイリアムズ、ぺーター・エヴァンスなどが参加するヴェルト・ミューラー・プロジェクトまで。そのワイドレンジな切り口に、ベルリンジャズ祭の威信が低下したといわれるもののその培ってきたものの違いを感じる。ちょっと口が悪いがやはり腐っても鯛、である。そういえば、黒いドレスに白い手袋、帽子で≪スゥイート・ジョージア・ブラウン≫と≪ティー・フォー・トゥー≫を歌うアニタ・オディの姿がとても素敵だったジャズ映画の名作『真夏の夜のジャズ』も期間中に上映される。

ベルリンジャズ祭のHPはコチラ>>>

また、今年40周年を迎えるトータル・ミュージック・ミーティングは、イギリスにフォーカスを当てたのか、イギリスのインプロヴァイザーが数多く出演する。ジュリー&キース・ティペット、ジョン・エドワーズ、エヴァン・パーカーなど。ペーター・エヴァンスはこちらにも出演する。40周年でありながら、FMPを代表するミュージシャンが出演していないのはちょっと寂しい気がする。

トータル・ミュージック・ミーティングのHPはコチラ>>>

老舗の二つのフェスティヴァルを凌ぐ勢いがあり、ベルリンで今一番アクティヴなのは先頃行われたシリッペンバッハのバースディ・パーティを始め様々な企画を行っているジャズ・ヴェルクスタッドかもしれない。こちらのほうが寧ろベルリンを基点として今が見えるような気がする。HPはコチラ>>>
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by kazuey1113 | 2008-09-26 20:17 | informaion

ハンス・コラー賞

オーストリアのサックス奏者ハンス・コラーの名を冠したオーストリアのジャズ賞、ハンス・コラー賞の受賞者が決定した。その中の一部門ヨーロッパ・ジャズ賞は、先週来日したICPオーケストラのメンバーでもあるオランダ人ドラマー、ハン・ベニンクに授与される。このヨーロッパ・ジャズ賞はオーストリアの審査員によって選ばれる他の部門と違い、ヨーロッパ21カ国合計22名の審査員によって選ばれる。ちなみに2007年度の受賞者はステファーノ・ボラーニ、2006年度はボボ・ステンソンだった。

詳しくはコチラ>>>
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by kazuey1113 | 2008-09-22 00:35 | informaion
ベルリンにヨハネス・フィンクというベーシストがいる。ベルリンでも今最も評価の高いベーシストのひとりで、Erdmann 3000(ダニエル・エルドマンのバンド、メンバーにはフランク・メービス(g)もいる)やGuenter Adler(バスクラのルディ・マハールらのバンド) 、ヨアヒム・キューン・トリオや高瀬アキのアキ&グッド・ボーイズなどで活躍している。共演者にはリー・コニッツ、アレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハ、ティム・バーン、ウルス・ライムグルーバー、コニー・バウアーなどの名前も。

そのヨハネス・フィンクが「日本ではピアノ・トリオが売れる…」と仲間に言っていたらしい。なんでそんなことを言うのか。その訳は、彼の父親であるピアニスト、トーマス・フィンクが日本のアトリエ澤野から出したCD(ヨハネスも参加)『Time To Smile』の販売枚数を聞いたからだった。それはそうだろう。父のトーマスはベテラン・ピアニストとはいえ、世界的に活躍している演奏家というわけではないので、日本で発売後すぐにXXXX枚も売れたと聞いてびっくりしたようだった。

トーマス・フィンク・トリオは、スタンダードをオーソドックスに演奏するトリオ。確かにわかりやすい。ジャズのピアノ・トリオはこういうもの、という澤野ブランドにはピッタリ当てはまるのだろう。70歳を超えたベテランのCDが売れることは、それはそれでいいことではある。

しかし、それだけがヨーロッパのジャズではない。いちばんコアなところは他にあって、そっちのほうがずっとスリリングで面白い。そういう音楽ももっと聴かれるようになってほしいと思うのだ。10月に来日して、高瀬アキとツアーするジルケ・エバーハルドもそういうミュージシャンのひとり。スケジュールはコチラ>>>
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by kazuey1113 | 2008-09-20 12:54 | misc.
c0098087_23231740.jpg10月にツアーを行う高瀬アキ&ジルケ・エバーハルド。10月15日(水)神戸クレオールでの追加公演が決定した。この日は「音とダンスの即興で遊ぼ」というテーマで、アンサンブル・ゾネの主宰者でダンサーの岡登志子を交えた音とダンスのコラボレーション。一回だけの特別プログラム!

ツアーの詳細はコチラ>>>
一部料金が変更に(安く)なったところもあります。
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by kazuey1113 | 2008-09-19 23:27 | informaion
前衛的な作品で知られる現代音楽の作曲家マウリシオ・カーゲルが9月18日ケルンで亡くなった。1931年12月24日アルゼンチン生まれ、76歳だった。

Die Weltの記事はコチラ>>>
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by kazuey1113 | 2008-09-19 23:07 | obituary
ドイツを代表するジャズ評論家のひとりであるベルト・ノグリックが、ポーランドに対して功績のあった人物に贈られるシルバー功労十字勲章(Silberne Verdienstkreuz der Republik Polen)をポーランドから授与された。ノグリックは、1970年代からポーランドのジャズ雑誌『Jazz Forum』に執筆した他、80年から81年にかけてはライプチヒ(当時は東ドイツ)からワルシャワに通ってそのドイツ語版の編集にも携わった。また、多くのポーランドのジャズ・ミュージシャンについて記事を書いたり、ラジオで紹介するだけではなく、彼らのコンサートをオーガナイズしたり、ノグリックが音楽監督を務めていたライプチヒのジャズ祭に招聘してきた。今回の受章を記念して、来年(2009年)5月にベルリンでポーリッシュ・ジャズ・フェスティヴァルが行われる予定。日本で知られているポーランド・ジャズとはまた違った切り口のプログラミングになることは間違いない。ポーランド・ジャズの第一人者だけに、どのようなラインナップになるか楽しみだ。

Jazz und Sonstigesの記事はコチラ>>>

ポーランドのジャズについて知りたい人にはPolishjazz.comというよいWebsiteがある。コチラ>>>
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by kazuey1113 | 2008-09-17 19:17 | informaion
ドイツのフリージャズ界のパイオニアといえは、もうじき来日するペーター・ブロッツマン(スケジュールはコチラ>>>コチラ>>>)に並ぶ存在なのが、アレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハ。

彼は今年70歳。というわけで、それを記念して「シュリッペンバッハ・バースディ・パーティ」(本当の誕生日は4月7日)と題したコンサートがベルリンで9月20日に開催される。ピアノ・ソロ、エヴァン・パーカーとポール・ローヴェンスとのトリオ、そしてグローブ・ユニティ・オーケストラ。シュリッペンバッハの長年の活動を象徴するプロジェクトが3つ並んだなんとも贅沢なプログラム。平均年齢約60歳と思われたグローブ・ユニティもルディ・マハール、アクセル・ドゥナー、ジャン・リュック・カポッゾ、ニルス・ヴォグラム(たぶん最年少の35歳、シュリッペンバッハの半分!)などが加わり、少し若返っている。詳しくはコチラ>>>

先日、さるパーティで噺家のとある師匠と言葉を交わしたのだが、寄席の楽屋では若手でも大先輩にいろいろ質問したり、話しができる雰囲気があるという。若い人は先輩方の話しを聞き、大御所は大御所で最近の若い人についていろいろ知りたい。よくいえば刺激を与えあうというか。グローブ・ユニティもちょっと似ていないだろうか。

ついでながらシュリッペンバッハの近作CDを下に貼り付けておこう。左から
『Alexander von Schlippenbach / Twelve Tone Tales Vol.1&Vol.2』 『Gold Is Where You Find It /Alexander von Schlippenbach Trio』
『Globe Unity 40 Years』
いずれもIntakt Records

考えてみればグローブ・ユニティ・オーケストラの来日は1980年。シュリッペンバッハ・トリオでの来日はまだである。これらのバンドも来日してほしいのだが…。

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by kazuey1113 | 2008-09-17 07:45 | informaion
バリー・ガイ率いるロンドン・ジャズ・コンポーザース・オーケストラ(LJCO)が5月21日にスイスのジャズ・フェスティヴァル・シャフハウゼンに出演、活動を再開した。約半月前にアップロードされたPoint of Departure(PoD)のビル・シューメイカーによる巻頭記事はバリー・ガイとLJCOについて。私は1998年ベルリンジャズ祭でLJCOの公演を観たのだが、実はそれを最後に約10年間活動を休止していた。その後、夫人のマヤ・ホンバーガーと来日した際にLJCOについて聞いたら「Sleeping...」という返事。どうやら眠りから覚めたもよう。このLJCOも一度は来日してほしいのだが。。。

PoDラウンド・テーブルはフランソワ・ウール、フランツ・コーグルマンにICPオーケストラで来日中のマイケル・ムーア。こちらもなかなか興味深い。CD Reveiwも日本ではほとんどメディアに出ないアイテムが取り上げられているだけに貴重。

Point of Departure Issue18はコチラ>>>

現在ICPオーケストラが来日中。明日(9月16日)が最後の公演となる。
関連公演も含めたスケジュールはコチラ>>>
ヨーロッパの前衛達が指揮するオーケストラは幾つもあるが、いちばんジャズの本質的なところに繋がっているのがミシャ・メンゲルベルクのICPオーケストラだと思う。本家本元のアメリカのジャズ・バンド、ジャズ・オーケストラが落っことしてしまったジャズのエッセンス、レイジーな感覚(それもまたハーレムならでは、黒人ならではのセンスではなかったろうか)もここでは生きている。この既視感は。デューク・エリントン・オーケストラの映像やサウンドがふと思い浮かんだのだった。(ただし、それらしく演奏したというのではありません。誤解なきよう)
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by kazuey1113 | 2008-09-16 00:17 | informaion
スウェーデンのアルト・サックス奏者アルネ・ドムネラスが9月2日に亡くなった。1924年12月20日ストックホルム生まれ、享年83歳。病気療養中だった。40年代後半から演奏活動をはじめ、50年代にはチャーリー・パーカー、クラーク・テリー、クインシー・ジョーンズら渡欧したアメリカのジャズ・ミュージシャンと共演。自己のグループを率いてストックホルムを中心に活動する他、アメリカ、ヨーロッパを度々ツアーしている。スウェーデンを代表するミュージシャン(日本でいえば渡辺貞夫のような存在)だった。
Herald Tribuneの追悼記事はコチラ>>>

ベルギーのギタリスト、ピエール・ヴァン・ドルマールも9月3日に癌で亡くなった。1952年5月24日ブリュッセル生まれ、享年52歳。幅広い音楽活動をしていたミュージシャンだが、ダヴィッド・リンクスのジェームズ・ボールドウィン・プロジェクトにも参加していたのが記憶に残っている(CD『Lover's Question』Label Bleu)。2007年ベルギーのジャンゴ・ドール賞を受賞。『トト・ザ・ヒーロー』、『八日目』で知られるベルギーの監督ジャコ・ヴァン・ドルマルは弟。その音楽を担当したのもピエール・ヴァン・ドルマールだった。
Jazz In Belgiumの記事はコチラ>>>
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by kazuey1113 | 2008-09-06 19:51 | obituary