横井一江のブログ "jazz,improvised music...and beyond"


by kazuey1113

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毎年ベルリンジャズ祭開催期間中に授賞式が行われるアルバート・マンゲルスドルフ賞の受賞者がギュンター・ハンペルに決まった。アルバート・マンゲルスドルフ賞はドイツのジャズ界に貢献した人に贈られる賞で第一回の受賞者はアレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハ。ギュンター・ハンペルは戦後ドイツにおけるフリー・ジャズのパイオニアで、シュリペンバッハも若い頃彼のバンドで演奏していた。自己レーベルBirthから多くの作品を発表している。個人的にはやはり初期の作品『HEARTPLANTS』(SABA/MPS)やジーン・リーとの『OUT OF NEW YORK』(MPS)が印象深い。
Berliner Festspieleのプレスリリースはコチラ>>>

ハンペルはまた生地ゲッティンゲン市からEhrenmedaille der Stadt Göttingenを授与された。
地元紙HNAのニュースはコチラ>>>
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by kazuey1113 | 2007-10-31 20:16 | informaion
フランス国立ジャズ・オーケストラOrchestre National de Jazz(ONJ)の新音楽監督にベーシストのダニエル・イヴィネック(Daniel Yvinec)が決まった。2008年9月から3年間ONJを率いる。ル・モンドの記事はコチラ>>>

ONJは1986年に結成された国立のジャズ・オーケストラで、初代の音楽監督はフランソワ・ジャノー。音楽監督は数年で代わりイヴィネックは8代目。日本には1991年に来日している。その当時の音楽監督は現在再び音楽監督を務めているクロード・バルテルミー。音楽監督が替わるとオーケストラの音楽性も大きく転換するだけに、イヴィネックONJがどのようなコンセプトを打ち出すのか大変興味深い。

ダニエル・イヴィネックはメイシオ・パーカー、タニア・マリア、サリフ・ケイタ、スザンヌ・ヴェガ、ジョン・ケール、デヴィッド・シルビアン、サインホ、マジック・マリクなど非常に幅広いジャンルのミュージシャンと共演・レコーディングに参加した経歴を持つ。最近はピアニストのギヨーム・ド・シャッシーと学究的アプローチによるシャンソン集を出したり、リミックス・アルバムのプロデュースも。今年に入ってからは、メデリック・コリニョン(tp)やブノワ・デルベック(p)も参加したバンドTheLostCroonersで『TheLostCrooners』(BeeJazz)をリリースしている。
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by kazuey1113 | 2007-10-27 12:09 | informaion
言わずと知れたジャズ・ベースの第一人者にして、即興音楽を含め幅広く音楽シーンで活躍している井野信義、独自の即興音楽観を持つピアニスト千野秀一、伝説のギタリスト高柳昌行「煉塾」唯一の卒業生で即興ギタリストとしては日本で随一の存在でありながら、即興音楽の現場では若手をも取り込んだ次代の音楽を模索するプロジェクトも行っている今井和雄。この3人は、8月にベルリンからヨーロッパの現代ジャズ・即興音楽シーンの再注目株アクセル・ドゥナーが来日した際に初めて共演した。それはアクセル・ドゥナーの実験的即興演奏とジャズを往復するソロ・プレイだけではなく、もう一人の共演者田村夏樹も含めた出演者全ての好演によるジャズ、フリー、インプロのクリシエから一歩踏み出した印象に残るライヴだった。今再び井野、千野、今井の新たなユニットでネクスト・ステップを試みる。

日時:11月7日(水)午後8時開演
場所:荻窪 ベルベットサン
出演:井野信義(b)、千野秀一(p)、今井和雄(g)
    他にソロ:ヒグチケイコ(vo,p)
料金:チャージ2000円+ドリンク

余談だが、ここはメキシカン・フードを楽しめるお店だそうだ。食いしんぼはそちらも是非。

今井は年内月一回定例で行っている齋藤徹とのデュオ、マルコス・フェルナンドスとのデュオ、長年に渡って年一回継続的に行っている集団即興のためのプロジェクト「マージナル・コンソート」を下記のとおり行う。

日時:10月22日(月)午後8時開演
場所:東京 中野富士見町「planB
出演:齋藤徹(コントラバス)、今井和雄(ギター)
料金:前売・予約:2,000円、当日:2,500円

日時:11月28日(水)午後8時開演
場所:横浜 エアジン
出演:マルコス・フェルナンドス(パーカッション)、今井和雄(エトセトラ)
料金:チャージ2300円+ドリンク

日時:12月16日(日)午後7時開演
場所:六本木 スーパーデラックス
出演:マージナルコンソート(今井和雄、小沢靖、越川智尚、椎啓、多田正美)
料金:チャージ3000円+ドリンク
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by kazuey1113 | 2007-10-20 21:51 | informaion

ロシア・ジャズ再考Vol.3

第1回、第2回ともに大変好評だった「ロシア・ジャズ再考」の第3回が10月27日にアップリンク・ファクトリーで開催される。「ロシア・ジャズ再考」とは、ロシア東欧のジャズの研究では第一人者の鈴木正美(新潟大学教授)氏のナビゲートで、レギュラー・ゲストに元ジャズ批評編集長でロシア・東欧のジャズを語らせたら右に出る者はいない岡島豊樹氏を迎え、貴重な映像や音源を流しながら、独自の発展をとげたロシアのジャズを紹介するイベント。

第3回は、ロシア北方の都市アルハンゲリスクを拠点に活動していたソビエト・ニュージャズの異才ウラジミール・レジツキを特集。1991年にグループ・アルハンゲリスクを率いて来日した際の映像他、貴重な音源、資料と共に紹介。

10月27日(土)開場 18:30 開演 19:00
入場料金:¥1,980(1ドリンク付)
場所:アップリンク・ファクトリー
詳細はコチラ>>>

また、その前日は千葉大学で日本ロシア文学会の一般向けプレシンポジウムが行われ、鈴木正美氏も発表する。ロシアに興味のあるかたはこちらも是非。

「生きのびるためのアート -ロシア美術の最前線」
10月26日(金)開場 17:30 開演 18:00
場所:千葉大学西千葉キャンパス けやき会館ホール
入場無料,予約不要
詳細はコチラ>>>
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by kazuey1113 | 2007-10-14 11:38 | informaion
先日のコロンビア大学での国際ジャーナリスト会議。朝9時から(出席者は8時半からその場で朝食)始まり、5つのパネルと11人の参加者によるフリー・ディスカッションのコロッキウムが行われ、終了したのは夜10時近く。その間ずっとコロンビア大学にカンヅメ状態。招かれたジャズ・ジャーナリストが参加するパネルは普通一つだけなのだが、数名の海外勢は最後のコロッキウムにも合わせて出席。幸か不幸か私もその一人。そのコロッキウムのモデレーターのジャズ・ジャーナリスト協会会長のハワード・マンデルは、アメリカ・ジャズ評論界のネオコン?(←言い過ぎか?)でありマルサリスの支持者であるスタンリー・クロウチに対する刺客がほしかったようで、それを私に振ってきた・・・その結果はいかに。ハワード・マンデルは、自身のブログでコンファレンスの感想を述べている。
コチラ>>>

どうやら一応お務めはは果たしたようで・・・

しかしながら、このスタンリー・クロウチ、以前はドラマーとして演奏活動をしていて、1970年代にはディヴィッド・マレイとも一緒に演奏しており、『Wild Flowers』をはじめとしてちゃんと録音も残っている。それが、今では大きく方向転換、以前JJAのJazz Award授賞式でマンデルやマシュー・シップにパンチをくらわせたこともあるとか。一触即発の事態になったほうが、見ているほうには面白かったのかもしれないが、出席者が11人もいればそれぞれが言いたいことを述べるので、それは避けられた。スタンリー・クロウチがやったパフォーマンスはせいぜい途中2度トイレに立つこと。ラッパーのようにリズムに乗せて自身の主張を述べていたもう一人の黒人参加者グレッグ・テイト(彼はネオコンではない、と思う)のほうがずっとインパクトがあった。
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by kazuey1113 | 2007-10-04 20:00 | misc.

From NYC

遂にアメリカ初上陸!

ヨーロッパには毎年行っているが、なぜかニューヨークにはずっと縁がなかった。しかし、どういう成り行きか、コロンビア大学で行われた国際ジャズ・ジャーナリスト会議に出席するためにニューヨークに。一昨日のレセプションから始まって、昨日は一日中テーマの異なるシンポジウム。今朝はハーレムのジャズにまつわる場所のウォーキング・ツアーと、毎日スケジュールがびっしり。25年ぶりに会った人、ベルリンやスイスの友人、前にどこかで合った人、新しい出会い等々、3日間で3ヶ月分の体験をしたような気がする。

ハーレムのウォーキング・ツアーは本当に貴重な体験だった。やはり、実際にその場所に立つと違う感慨が。歴史に精通したポール・ブレア氏が案内してくれたので、ジャズ史を違う側面から体感するまたとない機会となった。驚いたのは、ミントンズ・プレイズハウスが同じ場所で今も営業しているということ。出演しているのは主にローカル・ミュージシャンらしい。そういえば、レセプションが行われたレノックス・ラウンジはビリー・ホリディゆかりの店ということで知られている。ただし、元来方向音痴になのでもう一度その道を辿ろうにも多分無理だろうけど。

今日、送別会が行われたジャズ・クラブ、ディジーズ・クラブ・コカ・コーラが入っているジャズ・アット・リンカーン・センターの内部も案内してもらったが、そこには音楽を創造している現場との齟齬感が・・・ただし、ホール以外にも教育やレコーディングのための場所もあり、デザイン、音響面でもすぐれた素晴らしい施設であることは確か。しかし、ここにも富の偏在が。いつの時代にもクリエィテヴな音楽は、きらびやかな通りから一寸外れた小さな場所にあるものだ。しかし、明朝帰国するので、残念ながらそこをリサーチする時間はない。私的にはまたNYを訪れる機会があれば、今度はそちらも訪れたい。

いずれどこかで報告を。
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by kazuey1113 | 2007-10-01 03:35 | misc.