横井一江のブログ "jazz,improvised music...and beyond"


by kazuey1113

カテゴリ:obituary( 61 )

トゥーツ・シールマンス

この1ヶ月の間、ボビー・ハッチャーソン(vib)、コニー・クローザース(p)、デレク・スミス(p)、ルイ・スミス(tp)、数多くのモダンジャズのレコーディングでその名を馳せた録音技師ルディ・ヴァン・ゲルター、トゥーツ・シールマンス(harmonica)、また旧東ドイツ出身のHans "Hanno" Rempel (p)などが次々と天に召されていった。どんどん20世紀が遠ざかっていくなぁという実感…。

c0098087_11514127.jpgハーモニカの名手トゥーツ・シールマンスは2004年のベルリンジャズ祭で観ているので、そのことを追悼特集@JazzTokyoに書いた。演奏の合間にシールマンスがベルリン・ジャズ祭にまつわる思い出としてジャコ・パストリアスとの出会いを語ったことはなぜかよく覚えている。演奏の中で共演者へのリスペクトをさらりと表すことのできるミュージシャンシップの高い人だった。
コチラ>>>>
[PR]
by kazuey1113 | 2016-09-10 11:54 | obituary
アメリカ西海岸のジャズ・シーンで活躍したピアニスト、クロード・ウィリアムソンが7月16日に亡くなった。1926年11月18日ブラッドルボロ生まれ、享年89。7歳でピアノを始め、10年間クラシックを学んだのち、1947年チャーリー・バーネット楽団、翌1948年レッド・ノーヴォのバンド、1950~51年にかけてジューン・クリスティのバックバンドに参加。50年代半ばは自己のトリオ、バド・シャンクのバンドなどで活躍。また、彼はハワード・ラムゼイのライトハウス・オールスターズのメンバーでもあった。60年代は主にスタジオ・ミュージシャンとして活動。70年代半ばにジャズ・シーンに復帰し、演奏活動を続けていた。個人的にはベツレヘム盤『クロード・ウィリアムソン・トリオ』やジューン・クリスティのバックでの演奏が記憶に残っている。

LA Timesの記事はコチラ>>>

JazzWaxの記事はコチラ>>>
[PR]
by kazuey1113 | 2016-07-28 21:28 | obituary
ピアニスト、ドン・フリードマンが6月30日に亡くなった。1935年5月4日サンフランシスコ生まれ。享年81。50年代初めから西海岸でデクスター・ゴードン、ショーティ・ロジャース、バディ・デフランコ、チェット・ベイカー、オーネット・コールマンなどと共演。1958年にニューヨークに移住、ディック・ヘイムズのピアニストなどを務め、1961年Riversideから『ア・デイ・イン・ザ・シティ』(1961)、続いて代表作となる『サークル・ワルツ』(1962)を発表。ニューヨークに移って最初の数ヶ月間同居していたスコット・ラファロとの録音は後に『スコット・ラファロの思い出』(カメラータ・トウキョウ)としてリリースされた。『Metamorphosis』(Prestige, 1966)後は、アルバムを出す機会に恵まれなかったが、1975年にイースト・ウインドから『ホープ・フォア・トゥモロウ』をリリース。1986年からベーシスト中山英二と共に日本を6回ツアーし、共演盤も制作された。最新作は『Nite Lites』 (Fresh Sound, 2015)。また、ニューヨーク大学で長年教鞭をとっていた。

JazzWaxの記事はコチラ>>>
↑上記記事にはインタビューも掲載されていて、50年代の西海岸演奏を始めた頃のこと、スコット・ラファロのことなどを語っている。
[PR]
by kazuey1113 | 2016-07-07 08:20 | obituary
ブルースおよびブラック・ミュージック研究、プロデュースで知られるサミュエル・チャーターズが、3月18日スウェーデン、オールスタの自宅で亡くなった。死因は骨髄異形成症候群。

1929年8月1日アメリカ、ピッツバーグ生まれ、享年85。数年に亘る調査・録音に基づき、1959年に出版した『The Country Blues』(邦訳なし)で注目され、以降『ブルースの詩』、『ブルースの本』など著作を発表した。ン十年前はブルースについてのまともな書籍というとサミュエル・チャーターズとポール・オリバーの本ぐらいで、邦訳されたものだけではなく、洋書も取り寄せて読んだものだった。

また、チャーターズはライトニン・ホプキンスを再発見したことでも知られ、Folkwaysなどからリリースされた多くのブルースのLPの制作に関わる。ベトナム戦争に幻滅したことからスウェーデンに移住、以後そこを拠点として活動していた。 スウェーデンのレーベルSonetでもブルースの諸作のプロデュースを行っている。

2008年に出版された"A Trumpet Around the Corner: The Story of New Orleans Jazz"(University Press of Mississippi)が最後の著作となった。夫人はビート研究で知られるアン・チャーターズ。

NYタイムズの追悼記事にこのようなことが書かれてあった。そして、チャーターズの生き方に納得したのである。
“For me, the writing about black music was my way of fighting racism,” Mr. Charters said in his interview with Mr. Ismail. “That’s why my work is not academic, that is why it is absolutely nothing but popularization: I wanted people to hear black music.”

NY Timesの記事はコチラ>>>

[PR]
by kazuey1113 | 2015-04-07 08:21 | obituary
残念なことだがフランスからまた訃報が。戦後フランスのジャズ史の生き証人ともいえるトランペッター、ベルナール・ヴィテが呼吸器不全で7月3日に亡くなった。1934年5月26日生まれ、享年79歳。

1960年代は、セルジュ・ゲンズブール、ブリジット・バルドー、コレット・マニーなどの歌手の伴奏者を務める(後にはブリジット・フォンテーヌやタミアの伴奏も)。また、かの有名なクラブ・サンジェルマンや米軍クラブでジョニー・グリフィン、ドン・バイアス、マーシャル・ソラル、ミッシェル・ポルタル、バルネ・ウィランなどと共演。そして、1964年にはフランソワ・テュスクとグループを結成。それはフランスで初めてフリー・ジャズを演奏するグループだった。アラン・シルヴァのセレスティアル・コミュニケーション・オーケストラ、また初期(1970年)のアレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハのグローブ・ユニティ・オーケストラにも参加。1976年にはジャン=ジャック・ビルジェと共にUn Drame Musical Instantane(インスタント・ミュージカル・ドラマ)を始め、2008年まで継続的にそれを行っていた。

ル・モンドの記事はコチラ>>>
*上記サイト↑には動画もアップされている。

ジャン=ジャック・ビルジェによる追悼文はコチラ>>>

合掌。
[PR]
by kazuey1113 | 2013-07-08 19:22 | obituary
フランス、リヨンのベテラン・トロンボーン奏者アラン・ジベールが6月23日に亡くなった。1947年生まれ、享年66歳。モーリス・メルルなどとリヨンの音楽家組織ARFIを創立したメンバーのひとり。リーダー作はルイ・スクラヴィスも参加した『Chriot d’or』などがある。合掌。

詳しくはコチラ>>>
[PR]
by kazuey1113 | 2013-06-25 07:38 | obituary
サックス奏者のバイアード・ランカスターが癌で8月23日に亡くなった。享年70歳。サニー・マレイやビル・ディクソンとの録音やロフトジャズ時代の演奏で知られる。
The New York Timesの記事はコチラ>>>

ヨーロッパにおけるビバップのパイオニアで、サックス奏者のフラヴィオ・アンブロゼッティが亡くなった。享年93歳。フランコ・アンブロゼッティの父である。
Aargauer Zeitungの記事はコチラ>>>

合掌。
[PR]
by kazuey1113 | 2012-09-06 08:27 | obituary
独エンヤ・レコードの設立者でプロデューサーのホルスト・ウェーバーが亡くなったとの一報が入った。肝臓癌を患っていたらしい。ミュンヘンで1971年にエンヤ・レコード(enja records)をマティアス・ウィンケルマンと設立。後にウィンケルマンとは袂を分かつが、両者共エンヤ・レコードの名前でアルバムをリリースしている。親日家で日野皓正、山下洋輔、高瀬アキなどの日本人ミュージシャンをヨーロッパに紹介した。ウェーバーは既に第一線を退き、現在はヴェルナー・アルディンガーが彼の後を引き継いでいる。ウェーバーほど日本人ジャズ・ミュージシャンを愛し、アルバム・リリースやジャズ祭へのブッキングなどを通じてその紹介に努めた人は他にいないだろう。合掌。
[PR]
by kazuey1113 | 2012-02-27 01:10 | obituary
チェコを代表する作家のひとり、ヨゼフ・シュクヴォレツキーが1月9日に87歳で亡くなった。

彼はジャズとも関連が深い小説を書いていて、『二つの伝説』ではそのような中編小説2編(圧制下のチェコを舞台にした「エメケの伝説」、「バスサクソフォン」)とジャズに関するエッセイ「レッド・ミュージック」が読める。

The Guardianの記事はコチラ>>>
[PR]
by kazuey1113 | 2012-01-17 08:35 | obituary
サム・リヴァースが12月26日フロリダ州オーランドで亡くなった。1923年9月25日生まれ、享年88歳。スタジオ・リヴビーを開くなど、70年代ニューヨークのロフト・ジャズのキーパーソンとしても知られるサックス奏者のリヴァースだが、最初のレコーディングは『マイルス・イン・トーキョー』ではないだろうか。1964年にごく短い期間だがマイルス・デイヴィスのバンドに在籍していたことから来日、その時の録音である。その後、70年代はブルーノート、インパルスなどから続々とリーダーアルバムを発表。それ以降もヨーロッパのレーベルなどに録音を残しており、中にはアレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハとの共演盤もある。また、今年リヴビー・オーケストラでの録音『Sam Rivers & The Rivbea Orch / Trilogy』がモザイク・レコードからリリースされた。個人的には、白石かずこのアルバム『Dedicated To The Late John Coltrane』での演奏が好きだった。それは、詩の朗読と音楽とのコラボレーションの録音では今でもワン・オブ・ベストだと思っている。(再発された年にjazztokyoのベスト盤のひとつに挙げたくらいだ。コチラ>>>
合掌。

New York Timesの記事はコチラ>>>

Billboardの記事はコチラ>>>
↑で掲載されている写真はスタジオ・リヴビーで撮影されたもののようだ。
[PR]
by kazuey1113 | 2011-12-29 11:20 | obituary