2007年 11月 19日
白石かずこ『詩の風景・詩人の肖像』 |
詩人白石かずこが、交友があった詩人達のポートレイトをその詩と共にエッセイとして『るしおる』に断続的に綴った15編が一冊の本『詩の風景・詩人の肖像』(書肆山田)になった。登場するのはアレン・ギンズバーグのように一般にも広く知られている詩人から日本ではまだ本格的に紹介されていない詩人も。しかし、ここに登場するのは詩人の中の詩人、ホンモノの詩人達である。彼らは単に書斎や象牙の塔の中で自らのレトリックに耽溺するのではなく、それぞれが抱える現実の中で詩作し続けた「こんにちのユリシーズ」だ。その人生はドラマティックで、映画や小説より奇なり、であるが、どこかズシンと重たいものが心に残る。エッセイとして読むもよし、またアンソロジーとして読むもよし。最大の理解者が書いた文章は、その詩的世界と詩人の肖像を行き来しつつ、それらを繋ぎ、コトバにいっそうのリアリティを付与する。詩とは、詩人とは、そのコトバと生を伝える珠玉の一冊である。
出会いをもたらしたのは旅である。大御所となった今も世界各地の詩祭に招かれては出かけているという。白石自身の詩作はまだまだ現在進行形である。また、白石かずこはジャズ・ミュージシャンとのとのポエトリー・リーディングでは草分け的存在。最後の「あとがきに代えて」ではその話もちらっと出てくるのが彼女らしい。
出会いをもたらしたのは旅である。大御所となった今も世界各地の詩祭に招かれては出かけているという。白石自身の詩作はまだまだ現在進行形である。また、白石かずこはジャズ・ミュージシャンとのとのポエトリー・リーディングでは草分け的存在。最後の「あとがきに代えて」ではその話もちらっと出てくるのが彼女らしい。
by kazuey1113
| 2007-11-19 20:22
| informaion