横井一江のブログ "jazz,improvised music...and beyond"


by kazuey1113

Kazuko Shiraishi / My Floating Mother, City

c0098087_20303428.jpg詩の風景・詩人の肖像』(書肆山田)で今年初め二度目の読売文学賞を受賞した白石かずこ(この本についてはコチラ>>>)。読売文学賞を2回受賞するのは三島由紀夫以来らしい。快挙である。

そして、彼女の3冊目の翻訳詩集『My Floating Mother, City』が今年ニューヨークのNew Directionsから出版された。これもまたスゴイことである。表紙は若い頃の写真。今回翻訳されたのは、『浮遊する母、都市』(書肆山田)や『満月のランニング』(本阿弥書店)、『ロバの貴重な涙より』(思潮社)などに収められている「浮遊する母、都市」、「最初の風は 石のくにから始まった」や「仙台メトロ・ギリシャ通り」などの詩。

「ちいさな惑星」はアレン・ギンズバーグがナプキンに手書きで訳したものが残されてらしく、それが写真で載っている。ギンズバーグが他人の詩を翻訳したのはこの一回だけらしい。それを見て、井野信義と梅津和時も出演したギンズバーグの来日公演を思いだした。彼女のレインボーカラーの衣装が素敵だったことも。

白石かずこの詩には、他の国の読み手にもある種のリアリティを喚起させるユニバーサルな感性があると思う。そういう意味でも日本では希有な詩人といえる。ジャズ・ミュージシャンとのコラボレーションでもパイオニア。なかでも『Dedicated To The Late John Coltrane』(ブリッジ)は傑作(レビュー@jazztokyoはコチラ>>>)。沖至や豊住芳三郎とのCDもリリースされたが、今では入手困難かもしれない。『My Floating Mother, City』の出版を記念してニューヨークで沖至とパフォーマンスを行ったという。
[PR]
by kazuey1113 | 2009-05-09 21:16 | new release