横井一江のブログ "jazz,improvised music...and beyond"


by kazuey1113

続きというわけではないが・・・

先に書いたブログ(コチラ>>>)にmixiで反応があったので、その続きというわけでないが。

もう随分前、インターネットが普及した頃だと思う。情報の遍在化と偏在化が同時進行していると思い、それについて自分が書いた文章の中でもちらっと触れたことがあった。だが、周囲の反応は「こんなに便利になったのに」とか「こんなに情報が手に入るようになったのに」といったもので、誰も相手にしてくれなかった。だが、ここにきて同じような危機感を持つ人がいることを知った。グーグル化という言葉も登場した今になって、やっとその弊害も取り上げられはじめたというところなのだろう。キーワード検索の限界は当の本人もとっくに気がついていて、コンテンツマッチとかインタレストマッチという商品をさっさと売りに出しているのだ。

音楽に話しを戻すが、やはりこういう時代なればこそ、音楽には演奏そのものの強さとクォリティがより求められることになるのだろう。3年ぐらい前にアレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハが『Twelve Tone Tales』というCDを出したのだが(拙レビューはコチラ>>>)、The Wireに載った評には「ボクは十二音音楽理論について知らない。十二音音楽についてWikipediaで読んだけどよくわからなかった。でも、この音楽はカッコいいと思う」といったことが書いてあった。うろ覚えなので原文とは違っているだろうが、大体そういうニュアンスだったと思う。レトリックにせよ、こういうことって素敵なことではないか。理屈ぬきに音楽が伝わっているのだから。聴き手に届くというのは、こういうことだと思う。音楽のジャンルとか種類、傾向ではなく、それ自体の持つ強さとか質が大事なのである。

(追:こういう紹介のしかたもいいな、と同時に思った。楽理的、あるいはニューアカのジャーゴンを鏤めたところで、そういうのを特に好む人たちを除いて、一般の読み手に訴求するとは考えられないからだ。)
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by kazuey1113 | 2009-04-20 08:53 | misc.