横井一江のブログ "jazz,improvised music...and beyond"


by kazuey1113

ニューディール政策と芸術文化

未曾有の不景気とはよく言ったもので、私の場合、それをヒシヒシと感じるところにいる。そうなると、こんな時期に音楽だの芸術だのについて語ったところで、なんか虚しさを覚えるのも確か。日々の糧に困っている人や明日の生活に大いなる不安を抱いている人に音楽や芸術もないでしょ、と言われれば返す言葉もない。

しかし、世の中には芸術・音楽関係の仕事に携わっている人も少なからずいることも事実。小さいながらもこれはひとつの産業なのだ。それに、音楽や芸術は人々に元気を与えることもできる。独りよがりのゲイジュツは別であるが…。

こんな今、ケインズの亡霊と共に表れるニューディール政策。この第二期の政策には、「フェデラル・ワン」と呼ばれる芸術家雇用政策があったことは、専門家を除いてそれほど知られてはいないのではないのだろうか。

だからといって、日本でも同様なプログラムを行うべきかとなると、それはそれで単純に頷けない。「御用」芸術家というのが生まれる可能性、あるいは的はずれな助成が大半ということにだってなりかねないから。そういうことはその内容や審査機関次第なのだが、適切に行われなければ公金の無駄遣いになってしまう。

それでも、文化・芸術には公共性があることも事実。ゆえに音楽・芸術家の矜持が試されているのかもしれない。だが、援助が必要なのは銀行や大企業だけではないし、製造業だけではないのだ。

だから、ささやかにこう言おう。「余裕があれば、ライブやコンサートに行ったり、CDを買おうよ」と。そういった消費行為が、ミュージシャンやそれに関わっている人達の生活を支え、それがあってこそ次代に繋がるのだから。それに、楽しみや気晴らしは、こんな時期だからこそ大事だと思う。
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by kazuey1113 | 2009-03-05 20:39 | misc.