2009年 01月 10日
MORE JAZZ |
いささか出遅れた感じがあるが、年頭に思ったことを。
リーマン・ブラザース破綻以降、世の中は暗いニュースばかりである。企業(役員および株主)の利益が弱者である労働者の生存よりも重要視されるということは違和感を感じるのみか、とても憂鬱な気持ちになる。その発想、新自由主義の根元を辿ればハイエクあたりに辿りつくのだろが、問題はシステムを考案したほうではなく、利用・実践する側にこそより大きな責任があると思う。
そして、日本の資本主義の父、澁澤栄一はこの事態を生きていたらどう思うのだろうと思う。澁澤栄一はいまどきのメセナ以上に社会事業にも尽力していたのである。アメリカ型金融資本主義が破綻し、その影響が世界経済に大いなる打撃を与えた今、澁澤栄一のような矜持を持っ人物にこそ見習うべきこと多しと思うのだが。
経済問題に輪をかけるように、年末からイスラエルのガザ進攻ニュース。イスラエルvsハマスの長年に渡る敵対関係、といってしまえばそれでオシマイだが、実はその訳はもっともっと奥深く違うところあると私は考える。少し前に起こったムンバイのテロもきっと同じ政治の闇のなかにあるのだろうと想像する。そして、それをとてもとても哀しく思う。
こういうご時世、レスター・ボウイの言葉を思い出した。彼のバンド、ブラス・ファンタジーのCD『The Fire This Time』(IN+OUT IOR7019-2)に書かれていた言葉である。そのCDの音源が録音されたのは、1992年、ロドニー・キング事件に端を発したロスアンゼルスの暴動が起こった前日だった。
それを引用しよう。
"In my travels, I've had the pleasure to observe a group of people consisting of all races, sexes, religious and sexual persuasions, working ..., playing... and enjoying life together. There is much to be leaned from observing the behaviour of this multi-hued group of world citizens. Who are this people??? Jazz Fans!!! Consequently my answer to the solution of the worlds many problems is MORE JAZZ. Keep up the good work, the World Needs US!..."
そう、我々にはジャズが必要なんだ、と。そのジャズとは、説明無用かもしれないがジャズ・ピアノ・トリオに代表されるような特定の演奏スタイルを意味するのではない。大事なのはそのスピリットだ。人々と共に生き延びてきた20世紀初頭のニューオリンズから今日に至るところのそれである。
そのレスターももういない。1999年11月に亡くなったのだからもう9年以上経つ。しかし、その姿はいつまでもココロに残っている。決して技量に長けたトランペッターではなかった。しかし、ステージでも華があり、その音楽で自身の技量以上のことを表現し得た稀にみるミュージシャンだったのだ。
それぞれにMORE JAZZという言葉の意味を考えてみればと思う。ペーター・ブロッツマンも言っていたが、ジャズには単に音楽ジャンルを指す言葉以上の含み、意味合いが込められているのである。
この円高の折り、唯一のメリットは輸入品が安くなること。輸入CDも本も随分安くなったなと思う。せめてこの程度の恩恵は享受させてもらおうではないか。
リーマン・ブラザース破綻以降、世の中は暗いニュースばかりである。企業(役員および株主)の利益が弱者である労働者の生存よりも重要視されるということは違和感を感じるのみか、とても憂鬱な気持ちになる。その発想、新自由主義の根元を辿ればハイエクあたりに辿りつくのだろが、問題はシステムを考案したほうではなく、利用・実践する側にこそより大きな責任があると思う。
そして、日本の資本主義の父、澁澤栄一はこの事態を生きていたらどう思うのだろうと思う。澁澤栄一はいまどきのメセナ以上に社会事業にも尽力していたのである。アメリカ型金融資本主義が破綻し、その影響が世界経済に大いなる打撃を与えた今、澁澤栄一のような矜持を持っ人物にこそ見習うべきこと多しと思うのだが。
経済問題に輪をかけるように、年末からイスラエルのガザ進攻ニュース。イスラエルvsハマスの長年に渡る敵対関係、といってしまえばそれでオシマイだが、実はその訳はもっともっと奥深く違うところあると私は考える。少し前に起こったムンバイのテロもきっと同じ政治の闇のなかにあるのだろうと想像する。そして、それをとてもとても哀しく思う。
こういうご時世、レスター・ボウイの言葉を思い出した。彼のバンド、ブラス・ファンタジーのCD『The Fire This Time』(IN+OUT IOR7019-2)に書かれていた言葉である。そのCDの音源が録音されたのは、1992年、ロドニー・キング事件に端を発したロスアンゼルスの暴動が起こった前日だった。
それを引用しよう。
"In my travels, I've had the pleasure to observe a group of people consisting of all races, sexes, religious and sexual persuasions, working ..., playing... and enjoying life together. There is much to be leaned from observing the behaviour of this multi-hued group of world citizens. Who are this people??? Jazz Fans!!! Consequently my answer to the solution of the worlds many problems is MORE JAZZ. Keep up the good work, the World Needs US!..."
そう、我々にはジャズが必要なんだ、と。そのジャズとは、説明無用かもしれないがジャズ・ピアノ・トリオに代表されるような特定の演奏スタイルを意味するのではない。大事なのはそのスピリットだ。人々と共に生き延びてきた20世紀初頭のニューオリンズから今日に至るところのそれである。
そのレスターももういない。1999年11月に亡くなったのだからもう9年以上経つ。しかし、その姿はいつまでもココロに残っている。決して技量に長けたトランペッターではなかった。しかし、ステージでも華があり、その音楽で自身の技量以上のことを表現し得た稀にみるミュージシャンだったのだ。
それぞれにMORE JAZZという言葉の意味を考えてみればと思う。ペーター・ブロッツマンも言っていたが、ジャズには単に音楽ジャンルを指す言葉以上の含み、意味合いが込められているのである。
この円高の折り、唯一のメリットは輸入品が安くなること。輸入CDも本も随分安くなったなと思う。せめてこの程度の恩恵は享受させてもらおうではないか。
by kazuey1113
| 2009-01-10 14:51
| misc.