横井一江のブログ "jazz,improvised music...and beyond"


by kazuey1113

2008年ベスト盤

c0098087_1338243.jpgc0098087_1338251.jpg季節柄ベスト盤のアンケートが回ってくる。いずれのそれにも挙げたのがこの2作。jazztokyoの「2008年この一枚」に書いているので、そちらにリンクを飛ばすことにする。

『Evan Parker The Transatlantic Art Ensemble / Boustrophedon』
(左) コチラ>>>
『今井和雄トリオ / ブラッド』(右) コチラ>>>

c0098087_13443920.jpgc0098087_13445937.jpgもう一枚、ドイツで制作され2006年11月に初公開された映画『Play Your Own Thing』の英語版DVD(右、左はドイツ語オリジナル版)がリリースされたのでそれを挙げたい。これについてはコチラ>>>

ヨーロッパでも長い間「ジャズはアメリカの音楽」という概念があった。だが、アメリカにおけるジャズの先達に深い敬意を表しながらも、ヨーロッパではジャズという音楽言語による自己表現を既に獲得している。自らのヴォイスを追求した結果、バラエティに飛み、多種多様な個性が存在するヨーロッパのジャズ、その受容の課程と現在を伝える映画が作られ、ベルリンジャズ祭の初日に『Play Your Own Thing』がプレミア上映されたのは、ミュージシャン、関係者共々そのことにいかに自覚的になっているかを表しているのだろう。たまたま、プレミア上映の場に居合わせる幸運を得たためかもしれないが、このような映画が制作されたこと自体、ジャズは多様化していると同時に多元化していることを象徴的に表す出来事に思えてならない。

そのようなことはともかく、ただ単に音楽映画として観ても楽しめる。デューク・エリントンやバド・パウエル(ベースは若きニールス・H・O・ペデルセン)、ディジー・ガレスピー、デクスター・ゴードンなどのアメリカの大御所のヨーロッパでの映像も挟みこまれている。ジャズ・ファンといっても好みは様々だが、これはあらゆるファンに薦められる映画だ。
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by kazuey1113 | 2008-12-30 14:24 | column